中古車購入時に失敗しない値引き交渉術~中古車を安く買うために~

中古車を安く買うコツ・お買い得車を見つける方法

このページではできるだけ中古車をお得に買うために「中古車を安く買うノウハウ」「中古車の値引き交渉術」を解説しています。

  1. 中古車を安く買うために!
    1. 中古車はどこで買う?お店選びのポイント
    2. いま乗っている車を最高値で売却することも重要
    3. 中古車はいつ買う?安く買える時期は?
    4. 狙い目のボディタイプ、車種、カラーってある?
  2. 値引き交渉前の心構えと予備知識
    1. 中古車の値引き相場はどれくらい?
    2. 車両本体価格&諸費用の総額で考える
    3. 現金一括払いは値引き交渉のフックにはならない
    4. 簡単に値引きに応じるお店には逆に注意
    5. 上から目線ではなく謙虚な姿勢で交渉に臨む
  3. 失敗しない!中古車値引き交渉術
    1. 交渉術1:カーセンサーなどで相場を調べておく
    2. 交渉術2:今日買いたい&他店にも見に行っていることを伝える
    3. 交渉術3:きちんとした内訳が載った見積書を出してもらう
    4. 交渉術4:車両本体価格の値引き交渉について
    5. 交渉術5:販売店手数料の値引き交渉について
    6. 交渉術6:(値引きが難しい場合)部品・消耗品の交換などオプション品の無料サービスや割引を交渉してみる
    7. 交渉術7:(値引きが難しい場合)キズやへこみなどの修復や保証サービスをお願いしてみる
    8. 交渉術8:他店へも見にいっていることを伝えて一旦引く
    9. 交渉術9:契約書にはんこを押す前の最後の一押しを忘れず
  4. 販売店の種類別!値引き可否とコツ
    1. ディーラー系は値引きできないってホント?
    2. 大規模な中古車販売店と小さな販売店、値引きしやすいのはどっち?
  5. まとめ

中古車を安く買うために!

中古車の値引き交渉を頑張る前に、まずは中古車をできるだけ安く買うにはどうすればいいのか?を考えましょう!

中古車業界の構造を把握した上で、「どこで?」「いつ?」「何を買うか?」を決めれば、お買い得な中古車に巡り会える確率も高まります。

中古車はどこで買う?お店選びのポイント

トヨタやホンダなど新車ディーラー系の中古車販売店、ガリバーやラビットなど中古車買い取り店、街中にある新車も中古車も整備も扱っているような小さな自動車屋さん、業者オークション代行等、中古車を売っているお店には色々な種類があります。

さらにはヤフオクやメルカリなどで直取引で中古車を買うこともできます。

お店によっても異なりますが、まとめると一般的にそれぞれ以下のようなメリット・デメリットがあります。

価格 信頼性
安心感
必要な知識
ディーラー系 高い 高い 不要
買い取り店 安い 高い 少々
中・小規模店 ものによる 店による 割と
業者オークション代行 非常に安い 業者による 割と
ヤフオク
メルカリ
非常に安い 低い かなり

中古車の価格は需要と供給で決まりますが、流通経路によるマージンの差も大きいです。

どういうことかというと、一般的な中古車は買い取りした車をそのまま消費者に売っているのではなく、一旦、業者オークションに出品され、そこから仕入れられています。

一般的な中古車の流通経路

間に入る業者が多いほど中間マージンが発生し、中古車の価格は上がっていきます。

そこでいま中古車業界で急成長しているのがガリバーを代表とする「中古車買取店」です。

中古車買取店の流通経路は以下のようになっており、業者オークションを挟む形よりも中間マージンが少なくなっているので価格も安いのです。

車買取店の流通経路

お客さんから買い取りした中古車を点検・整備した上で販売しているので、安心して乗れる上に価格も安いという非常にバランスの良いお店が中古車買い取り店です。

中古車買取最大手のガリバーでは事前に欲しい中古車の条件などを登録しておくことで、入荷次第優先的に連絡してくれるサービスを無料で利用できます。

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車にあまり詳しくない人もチャットで手軽にどんな車がほしいか相談に乗ってくれ、最適な中古車を提案してくれるサービスもあります。

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車買取店でも買取した車を業者オークションに出品したり、業者オークションから仕入れてきたりもしています。
中古車を買いたいお客さんから事前に欲しい車の条件などを登録しておいてもらうことで、買取した車をそのまま他のお客さんに販売することが可能になっているのです。

いま乗っている車を最高値で売却することも重要

買うときは値引き交渉を頑張ってできるだけ安く買おうとする人でも、いま乗っている車はあっさりと中古車を買うお店で下取りに出したりする人も多いです。

ですが、いま乗っている車もできるだけ高く売却することができれば、その分、中古車を安く買えることと同じですよね。

今乗っている車をもっとも高く売るにはどうすればいいのでしょうか?

この場合も中古車を買うお店を選ぶ際に説明した流通経路が重要になってきます。

ディーラーや中古車販売店で下取りに出した場合の一般的な流通経路は以下のようになっています。

一般的な中古車の流通経路

買取店や業者オークションを通すことなく、その車を必要としている中古車販売店に直接買い取ってもらうことができれば、一番高く売ることができます。

とはいえ全国に数千店以上ある中古車販売店に自力で買い取り査定に出すことは不可能ですし、中古車販売店のニーズもバラバラです。

そこで便利なのが「ユーカーパック」というマッチングサービスです。

ユーカーパックには全国の中古車販売店2000店以上が登録しており、あなたがユーカーパックに買い取り査定依頼を出すと、ユーカーパックから全国の中古車販売店に「こんな車を売りたいという方がいますがどうですか?いくらで買います?」とお知らせがいきます。

「ちょうどその車を欲しいというお客さんがいて探してた!」「その車なら海外に輸出して高く売るルートがあるから欲しい!」というような中古車販売店から「うちなら○○円で買う!」という申し込みが入ります。

そのなかから一番高い査定価格を提示してくれた中古車販売店に売ればいいというわけです。

ユーカーパックの流通経路

買取店・業者オークションを通さないので中間マージンが少なく高額買取が可能となります。

個人情報はユーカーパックに登録するだけで中古車販売店には渡らないため、よくある一括査定サービスのように電話が鳴りまくって困るということもありません。

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中古車はいつ買う?安く買える時期は?

中古車の価格は需要と供給の相場で決まります。
つまり、あまり中古車が売れない時期や試乗に出回る中古車が増える時期などは相場が値下がりしやすく、販売店の在庫も豊富になるので値下げ交渉も有利になります。

一般的に車は3月と9月の決算期がもっともよく売れる時期と言われます。(新車の場合)

新車を買う際にはそれまで乗っていた車を、そのまま新車ディーラーで下取りに出す人が多いです。

ディーラーは下取りした車を業者オークションに出品します。

ですので新車が売れる時期の少し後から中古車の流通台数も増加します。

ただしこれは全体的な数字なので、もちろん車種によっても全然違ったりします。

買いたい中古車の車種が決まっている人の場合、もっとも安く買える時期は「その車種のモデルチェンジ後」です。

モデルチェンジがあると新型で買い替えるユーザーが多いので、旧型が大量に中古車市場に出回ります。

まとめると、3月~5月、9月~11月くらいの新車がよく売れる時期のちょっと後やモデルチェンジがあった後の時期がもっとも中古車の狙い目の時期と言えます。

値引き交渉に有利な時期、中古車の買い時については別記事でも詳しく解説しているのでご覧ください。

中古車の買い時ってあるの?
中古車を買うのに狙い目の時期というのはあるのでしょうか?新車購入であれば3月や9月などの年度末が狙い時とよくいいますね。これは自動車メーカーやディーラーなど多くの大企業は3月決算となっているため、売上をあげたい!ということで大幅値...

狙い目のボディタイプ、車種、カラーってある?

人気のあるボディタイプ、車種、カラーは欲しい人が多いためなかなか値下がりしません。
人気があって放っておいてもすぐに売れるため中古車販売店でもわざわざ値引きしてまで売ろうとはならないので値引き交渉も非常に厳しいです。
逆に人気のない中古車は長期在庫になり年月の経過とともにどんどん価値が低下していってしまうため、多少値引きしてでも早めに売ろうと考えるお店も多いです。

たとえば、カラーでいうと定番の白と黒が一番人気なため、その他の色の方が値段は安くなる傾向になります。
またCMなどで使われているイメージカラーも比較的人気なので、イメージカラー以外の色の方が安くなります。

ボディタイプで言うと、最近はSUV人気に押されてセダンはあまり人気がなく、中古市場では高級なセダンが割安価格で購入できたりします。

セダンの特徴とメリット・デメリット
セダンは、古くからあるクルマの形で一番オーソドックスなスタイルといえます。 エンジンルーム・居住スペース・トランクルームと3つのスペースに分かれており、天井が低く、足下がゆったりしていて、4ドアで構成されています。 大人4人が乗車しても、ゆ...

またミニバンも最近はヴォクシーやセレナ、ステップワゴン、ノアなどの背の高いハイト系のミニバンが人気で、ラフェスタ、プレマシー、オデッセイなどの背の低いミニバンはお買い得な傾向にあります。

ミニバンの種類と特徴、メリット・デメリット
ミニバンは、車高が高く3列シートで6~8人乗りとなっており、3列目を折りたためば収納スペースにも変えることができるなど空間効率が非常によく、大勢乗れて・たくさん運べるのが特徴です。 特に、子供がいる子育て世代の方に人気のファミリーカーとなっ...

つまり狙い目のボディタイプ、車種、カラーとは「不人気車」です。
人気のない車はなんとなく嫌だなあと思う方もいるかもしれませんが、人気がないだけで実は良い車というものはたくさんあります。

逆にフィットやプリウスなどすごく人気のある車種(新車でたくさん売れている&売れていた車種)なんかも狙い目です。
販売台数が多いとそれだけ中古車として流通する台数も多くなるので、供給量が多くなり値段が安くなりがちです。
特にちょっと前まで人気だったけど、最近ちょっと落ち気味?な車種ほど、流通量は多い割に欲しい人が減り気味で狙い目になっています。

値引き交渉前の心構えと予備知識

中古車の値引き相場はどれくらい?

中古車でも値引きはできます。

ですが新車のように数十万円の値引きを引き出すことは不可能です。

よくて5万円程度、めちゃくちゃタイミングや条件が良くて10万円程度が一般的な相場です。

新車との違い

新車の場合、どこのディーラーで買ってもモノは同じで、メーカー希望小売価格という定価も決められています。

さらに新車の販売台数に応じて自動車メーカーからインセンティブが支払われるので、これが新車値引きの原資になっています。

一方、中古車の場合、キズやへこみの有無や内装の痛み具合、中古車市場での人気、仕入れ先や仕入れ価格など1台1台違います。

人気車種であれば、わざわざ値引きしてまで売らなくても、業者オークションなどでも売れますし、逆に長期在庫になっているような不人気車は値引きしてでもさっさと売ってしまいたいでしょう。

同じ車種でも「どこから仕入れてきたか」「いくらで仕入れてきたのか?」によって価格がまったく変わってきますので、値引きできる金額も変わってきます。

誰々が同じ年式、同じグレードの同じ車種を10万円値引きしてもらえたから、自分も同じ金額の値引きをしてもらえるはず!なんてことにはなりませんので注意しましょう。

お店の立地、ネットでの価格比較も影響

最近の中古車販売店はどこも経営が厳しく、激しい競争をしています。

特に中古車販売店が近所にたくさんあるような立地の場合、プライスボードの表示価格が他店よりも高くなっていると、そもそも来店すらしてもらえませんので、プライスボードの表示価格がすでにギリギリの価格で表示しているお店もたくさんあります。

最近はカーセンサーやグーネットなどの中古車情報サイトを始めとして、インターネットで簡単に価格の比較ができますので、値下げ交渉に応じられるだけの利益分をあらかじめ表示価格に織り込んでおくこともできない現状があります。

近所にたくさん中古車販売店があり熾烈な競争をしているお店、ネットに価格提示しているお店などは、元々表示している価格がギリギリの価格の場合が多く、なかなか大幅な値引き交渉は難しいでしょう。

車両本体価格&諸費用の総額で考える

中古車の価格は「車両本体価格」と「諸費用」からなり、諸費用はさらに「販売店手数料」と「法定費用」に分けられます。

中古車の支払総額内訳

法定費用は自動車税や自動車重量税などの税金で、車の排気量や重量などを基準に法律で金額が定められています。

ですので値引き交渉は「車両本体価格」と「販売店手数料」に対して行っていきます。

「車両本体価格」と「販売店手数料」のそれぞれに対する値引き交渉をしつつ、総額で安くなるようにしましょう。

プライスカードに提示されている車両本体価格だけに値引き交渉をしていると、「じゃあお客さんだけ特別に10万円値引きます!(販売店手数料に上乗せして調整すればいいか。)」なんてことになりかねませんので注意しましょう。

値引き交渉に入る前に必ず「車両本体価格」「諸費用の内訳」が明記された見積書を出してもらってから項目ごとに交渉するようにしましょう。

中古車購入の諸費用って何があるの?
中古車を購入する際に、車両本体価格とは別にかかってくる費用が諸費用です。諸費用には価格が決まっているものと販売店によって名称や価格が異なるものがあるので注意が必要です。諸費用の内訳をしっかり把握して、値段は相場と比較して適正かどうか?をしっかり判断する必要があります。

現金一括払いは値引き交渉のフックにはならない

「現金一括払いをするから値引きしてくれ。」という交渉をする方がいますが、それはクレジットカード払いができる家電などのケースで、中古車購入の場合は元々クレジットカード払いができるお店はほとんどないですし、現金一括払いは販売店にとってそれほどありがたいことではありません。

それよりも販売店が提携している信販系のローン会社を通してローンを組むと中古車屋さんにマージンが入るため、現金一括払いよりもローンを組むことを歓迎するお店も多いです。
(信販会社から卸してもらっている金利とお客さんへ適用する金利の幅で儲かる。)

ですので「提携ローンを組むから値引きしてくれ。」「ローンの金利を下げてくれ。」という交渉はやる価値があります。

とはいえ、さすがに金利負担分を上回るほどの値引きはできないので、結局、支払総額としては現金一括払いが一番安くはなります。

銀行など他金融機関で自動車ローンを組んで現金一括払いをする場合の金利と、販売店でローンを組んだ場合の金利&値引き額を比較してみる価値はあります。

クレジットカード払いの場合、カード会社から販売店に数%のカード手数料が請求されます。
中古車販売店がカード払いに対応してしまうと、たとえ数%の手数料でも高額になってしまうためカード払いに対応しているお店はあまりありません。

個人経営の小さな中古車屋さんの場合、資金繰りの面からキャッシュが喜ばれるんじゃないの?と思う方もいるかもしれませんが、提携信販会社のローンの場合、審査完了後2~3営業日でローン会社から現金一括で振り込まれるので、あまり違いはありません。
逆に、現金一括払いの場合、納車完了後の支払いというケースも多いので、そうなるとローンの方が資金繰りが良くなったりします。

簡単に値引きに応じるお店には逆に注意

「ちょっと言ってみるだけで簡単に大幅な値引きに応じてくる。」「店の方から大幅値引きを提案してくる。」など、あまりに値引き交渉が簡単な場合は逆に注意が必要です。

中古車販売店はほとんどのお店はまっとうに商売をしている優良店ですが、なかには悪質なお店もあります。
悪いことしてるとは分かっちゃいるけど、売上(経営)が厳しかったり、長期在庫になっている中古車をなんとかさばきたかったりでお客を騙してでも売ろうというお店や販売スタッフがいるのも事実。

  • 事故車(修復歴車)であることを隠してたり
  • 何かコンディションが悪い部分があることを隠していたり
  • メーターの走行距離を改ざんしていたり

中古車は家やマンションなどの不動産と違い事故物件の申告義務などはありませんので、損傷が軽かったので事故車扱いにはなっていないけど、人をひき殺してしまった車だったり、屋根(ルーフ)に人が落ちてきた車、練炭・排気ガス自殺に使われた車だったりも、修理や清掃を経て普通に中古車市場に流通していることもあります。
(これらは遺族や解体業者などが買取する側の業者に隠して売った場合は、中古車屋さんも知らない・気付いていない可能性もあります。)

点検整備記録簿がなく、程度(年式や走行距離)の割にやたら安くお買い得だったり、大幅値引きに簡単の応じる場合はこのような可能性もあるということを頭に入れておきましょう。

ちなみに「95万円のところ、いまなら15万円値引きで80万円!」など、値引き表示をすることは「自動車公正取引協議会」の規制によって禁止されています。

上から目線ではなく謙虚な姿勢で交渉に臨む

当然ですが「自分はお客様だぞ!」的な上から目線で値引き要求してはいけません。

中古車販売店の店員も感じの悪いお客に対して積極的に値引き交渉を頑張ろうという気にもなれませんし、中古車は売れば終わりというものではなく、その後もメンテナンスやらで定期的にお付き合いもする可能性があります。

やたらと無理な値引き交渉する客に売ってしまうと、今後のメンテナンス等でもクレームをつけられて値引きさせられる可能性もあります。
ですので「そのような客にはできれば売りたくないな…。」というのが本音です。

もし、そのお客に売れなくても他の客に売ればいいし、業者オークションに出してもいいのです。

お互い気持ちいい買い物ができるように、謙虚な姿勢で交渉に臨みましょう!

ただし、謙虚であることと下手に出ることは違いますので、主張すべき所はしっかりと主張し、有利な立場で交渉できるように心がけましょう。

失敗しない!中古車値引き交渉術

交渉術1:カーセンサーなどで相場を調べておく

カーセンサーグーネットなどの中古車情報サイトでは年式・走行距離別に車種ごとの中古車価格相場を確認できます。

似たような条件(車種・グレード・年式・走行距離)なのに、価格が相場と大幅に違う場合は、安い理由(高い理由)などを聞くことで、より踏み込んだ交渉ができるようになります。

交渉術2:今日買いたい&他店にも見に行っていることを伝える

中古車販売店には「まだ買う気はないけど、なんとなく見に来ただけ。」というお客さんも多いです。

そんななか「真剣に今日買うことを考えている」というお客さんに当たると「キター!」となります。

他店へも見にいっている、見にいくつもりと聞けば、「なんとかうちの店で今日買ってもらいたい。」と思います。

「毎月のローンには3万円までしか出せないからこの値段では厳しい。」

「予算がどうしても50万円しかないから、総額50万円以下で抑えたい。」

など値引きして欲しい理由を伝え、「予算内に値引いてくれたら今日買う!」と強い購入意思を見せられれば、よっぽど無茶な条件でなければなんとかしようと頑張ってくれるはずです。

交渉術3:きちんとした内訳が載った見積書を出してもらう

欲しい車が見つかればまずは見積書を出してもらうところからスタートです。

本体いくら、手数料いくらといったザックリしたものではなく、本体いくら、整備費用いくら、登録費用いくら、税金いくらなど、きちんと内訳を載せた見積書を出してもらうようにしましょう。

それらの価格内訳をチェックしながらどこを削れるのか?値下げ交渉できるのか?を整理していきましょう。

見積書の内訳や見方については下記記事で解説しています。

中古車購入時の見積書の見方と注意点
中古車購入時の見積書の見方を項目ごとに詳しく解説しています。中古車の見積書のキホン項目ごとに「必ず必要」・「カットできる」など違いがある中古車購入時の費用は主に以下の4種類に分かれます。 A:必ず必要。店によって金額にも...

交渉術4:車両本体価格の値引き交渉について

最近はネットで簡単に中古車の価格を比較できるので、利益を上乗せせずに限界まで安く価格表示し、諸費用で利益を出そうとしているお店も多いです。

そういう場合は、いくら頑張っても車両本体価格の値引きは期待できません。

ただし、ディーラー系の中古車販売店や大規模な中古車販売店など集客力のある店の場合は、元々の表示価格が少し高めになっていることも多いので本体価格にも交渉の余地はあるかもしれません。

どちらにしても相場が分からないと表示価格が割高なのか、割安なのかも分からないので、カーセンサーなどで、同じ車種・同じグレード・同じ年式・同じくらいの走行距離で検索して、最高値と最安値くらいは頭に入れておきましょう。

交渉術5:販売店手数料の値引き交渉について

各種代行手数料は自分でその手続きをやれば削ることが可能です。

見積書を出してもらって、店員さんに「予算オーバーなので、自分でできることは自分でしますのでどこを削れますか?」と聞きながら、上手に諸費用の削減交渉をしてみてください。

車庫証明

警察に何回か行く必要がありますが、自力で簡単にできます。
自分で車庫証明を取る手続きをすればカットできます。

納車費用

購入した車を自宅まで納車してもらう費用です。
お店まで取りに行けば削れます。
販売店によっては洗車・クリーニング費用、整備代なども納車費用に含めている場合があります。
納車費用に含まれているものは何か確認するようにしましょう。

登録費用

登録代行費用 登録手続費用 検査登録費用 名義変更費用など呼び方が異なる場合がありますが、購入した中古車を購入者の名前で登録する手続きのことです。

相場的には10,000円~35,000円程度の店が多いです。

自分でやろうと思えばできますが、以前の所有者の委任状が必要などけっこうハードルが高いです。
基本的にこの登録手続きをお客さんがすることをOKする店はほぼないので、これを削ることはちょっと厳しいです。
不当に高額な手数料を請求されていないかはチェックしておきましょう。

整備費用

車両価格に含めているお店もあれば、車両価格にプラスするお店もあります。
どのような整備をするのかきっちり確認しましょう。

自分ですることを断られる・嫌がられる場合もあります。
最近は中古車の車両本体価格を赤字ギリギリで表示し、代行手数料で利益を出そうとしているお店も多いです。

そのようなお店の場合、各種手続きを自分でやられると利益が全然なくなってしまうので、車庫証明などの手続きも自分でやるのを断られる場合もあります。
そこらへんは聞いてみないと分からないので、店員さんに聞いてみましょう。

交渉術6:(値引きが難しい場合)部品・消耗品の交換などオプション品の無料サービスや割引を交渉してみる

値引きが難しい場合は、部品や消耗品の交換などオプション品の無料サービスや割引をお願いしてみましょう。

無料サービスは無理だったとしても割引きくらいには応じてくれるお店は多いです。

交渉したいオプション品

タイヤ、ホイール、バッテリー、ナビ、ETCなどの部品の交換や取り付け。
ワイパーゴム、エンジンオイル、ミッションオイル、ブレーキオイル、エンジンオイルフィルター、冷却水、パワーステアリングオイルなど消耗品の交換。
ワイパーブレード、ブレーキパッド、タイミングベルト、ドライブシャフトブーツ、エアクリーナーエレメントなどの整備・交換。

交渉術7:(値引きが難しい場合)キズやへこみなどの修復や保証サービスをお願いしてみる

「どうしてもこのキズ・へこみが気になる。ここをサービスで直してくれたら購入する!」といった感じで、キズやへこみをフックに交渉するのも有効です。

また内装の破損や汚れなどの修理・クリーニングをお願いするのもありです。

さらには、保証サービスの内容を充実してもらったり、保証期間を長くしてもらったりと現金値引き以外にも色々と交渉の余地はあるので、こちらもダメ元で交渉してみましょう。

交渉術8:他店へも見にいっていることを伝えて一旦引く

これはリスクがありますが、うまくいけばさらなる値引きやサービスを引き出せます。

できるところまで交渉して、「今日は他店へも予約を入れているので、とりあえずこのへんで失礼します。」と一旦、店を後にします。(もちろん連絡先は店に伝えていることが前提)

営業マンがどうしても買ってほしい場合は、当日中か数日以内に「このような条件ならどうですか?」と値引きやサービスを提案する連絡が来る可能性があります。

ただし相手もプロなので、一旦お店を後にしようとすると、あの手この手でその場で契約を迫るでしょう。

よく使われる手法が「他にもこの車を気になっているお客さんがいたので、後日になってしまうと売れてしまうかもしれません。」です。

これは本当かもしれませんし、嘘かもしれません。

もし本当に他のお客さんに売れてしまっても「縁がなかったな。」と諦められるようなら試してみてもいいでしょう。

交渉術9:契約書にはんこを押す前の最後の一押しを忘れず

契約直前という段階での最後の一押しも忘れずに。

「この端数が気に入らないのですが…。」
「ガソリンは納車時に満タンにしてもらえませんか?」

など、あとちょっとの努力で達成できそうなお願いを交渉してみましょう。

ここまで来たら購入して欲しいので「そのくらいならいいか…。」とOKしてくれるケースも多いです。

販売店の種類別!値引き可否とコツ

ディーラー系は値引きできないってホント?

結論から言うと「値引きは可能」です。
ただし、一般の中古車販売店よりは「難易度は高い」です。

なぜかというと理由は大きく2つあります。

ひとつめの理由「販売している中古車が違う」

一般の中古車販売店は市場の状況や相場を見て、売れそう・儲かりそうな中古車を業者オークションから仕入れてきます。

しかしディーラー系のお店は自社での新車販売時に下取りした車や、デモカー(展示車や試乗車、社用車など)だった車を販売しているケースが多いです。
年度末などにノルマ達成のために自社で登録だけした、いわゆる登録済み未使用車(新古車)もあります。

デモカーや未使用車の場合、メーカーから新車の仕入れ額で仕入れた車を中古車にして販売しているようなものです。
いくらほとんど乗っていないとはいえ、登録済みとなると中古車には変わりないので、新車価格からは大幅に安くせざるを得ません。
そうなるとどうしても原価率が高くなってしまい値入額が少なくなってしまい値引きが難しいのです。

値入額とは、売値から仕入れ原価を引いた金額のこと。
仕入れ額に利益や経費などをどれくらい上乗せするか?という金額。
値引きは値入額内で行うため値入額が少ないと値引きの幅も少なくなる。

ふたつめの理由「価格の安さよりも、品質の高さ・保証の充実を重視している」

ひとつめの理由からディーラー系の中古車販売店で扱っている中古車は、高年式・低走行で非常に程度がいい中古車が多いです。
ディーラーで下取りした中古車も、ディーラーで定期点検を受け、きちんとメンテナンス・整備されていた自動車が多いので非常に品質が高い中古車となっています。

ディーラー系の中古車販売店に買いに来るお客さんもどちらかというと安さよりは品質の高さや安心感・信頼感を重視しているお客さんが多いので、店としても価格の安さや値引きよりも、品質の高さや保証サービスの充実などに力を入れています。

たとえば、トヨタの中古車ブランドであるT-Value(ティーバリュー)では、シートを外して、天井・インパネ・トランク、フロアカーペットまでしっかりクリーニングした上で消臭・除菌を実施し、ボディ・タイヤ・エンジンルームの汚れや鉄粉を洗浄し、磨き上げ・コーティングまで行っています。

トヨタ認定車両検査員が検査を実施し、修復歴や車の状態、キズの程度や場所などがひと目で分かるよう車両展開図付きの車両検査証明書を付けています。

さらに最大3年間の長期保証(有料)を付けることもでき、全国に約5,000箇所あるトヨタテクノショップで保証修理を受けることが可能です。

以上のように、コストがかかっているのでどうしても価格は高くなってしまうけど、安心して購入できるというのがディーラー系の中古車店です。

とはいえ、値引き交渉の余地はゼロではない

以上のふたつの理由からディーラー系の中古車店での値引き交渉は少々難しいですが、絶対にできないということではないです。

ディーラー系でもカーオークションで仕入れてくる中古車もありますし、フルモデルチェンジの時期などに大量にデモカー上がりの中古車が在庫にダブってしまい、多少損をしてでも早くさばいてしまいたいということもあります。

2~3万円ならそう難しくないですし、値引きが難しくてもオプション品のサービスなどを交渉することもできますので、ディーラー系は絶対に値引きできないんだ!と思い込むことなく、言うだけ言ってみましょう。

ディーラー系の中古車販売店について詳しくは下記記事でも紹介しています。

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大規模な中古車販売店と小さな販売店、値引きしやすいのはどっち?

これはディーラー系にも当てはまることですが、広い敷地にたくさんの中古車を並べた大規模展示場があるような大規模な店ほど値引き交渉は難しくなってきています。
いわゆるワンプライス(値引きはしない前提で価格設定をしているので、値引き交渉には一切応じない)という方針のお店が最近は増えてきています。

理由としては、

大規模な店ほど、営業マン個人とお客という1対1の関係ではなく、お店全体とお客という多数対1という関係になりがちなため、ある営業マンが値引きを提示し、後日そのお客さんが再来店して、別の営業マンが担当したりすると、「前はいくら値引いてくれると言っていた!」など話がややこしくなりがちです。

なので店の方針として一切値引きはしない、その代わり、表示価格が既に限界の価格にしてあるという店が増えています。

また、全国にチェーン展開しているような大規模なお店の場合、在庫データベースを全国で共有化しています。
そのため1台の中古車を複数の店舗で競合することもあります。
そうなると同じ会社内で値引き競争になってしまうため、値引きを禁止しているケースもあります。

以上のように大規模な店ほど組織としてきっちり決まっているので、交渉の余地がまったくないという場合もあります。(もちろん大規模な店全部がそうではありません。)

逆に個人経営やそれに近い小規模な店の場合は、まさに1対1の関係のため、販売スタッフ次第、店長次第ということになります。

まとめ

お店によっては絶対に値引き販売はしない!という強気のお店もありますし、長期在庫になっていて値引きしてでも早く売ってしまいたい中古車を抱えているお店もあります。

でもそんな事情はお客側には分かりません。

ですので、とりあえずこちらの要望を言ってみるしかないです。

ちゃんと礼儀正しく言えば、相手も客商売なので、きちんと礼儀を持って答えてくれます。
こんなこと聞いたら失礼かな?とか気にせずに、どんどん気になることは聞いて、値引き交渉をしてみましょう。

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