このページでは、初めて車を購入する際にとまどいがちな「グレード」について解説しています。
グレードとは何か?という基本的なことから、グレードごとの違いや意味、またグレードを選ぶときのポイントなどを解説しています。
グレードとは?
車には、同じ車種のなかにもいくつか等級があって、どれを選ぶかによって性能や装備などが変わってきます。
それをグレードと言います。
グレードとは、直訳すると等級や階級という意味の英語のgradeからきています。
グレードの名称には「C」「G」「X」「ZA」などのアルファベット1~3文字がよく使われるほか、「パッケージ」「タイプ」「セレクション」などの名称が使われるケースも多いです。
最近は少なくなりましたが、日産ノートの「MEDALIST」、トヨタヴィッツの「Jewela」など独特のグレード名を持つ車種もあります。
グレードによる違いって?
グレードによって変わってくる部分は主に以下です。
- 標準装備の装備内容
- オプションで追加できる装備内容
- エンジンタイプや排気量
- 外観(タイヤ、ホイール、ヘッドライト、エアロパーツ等)
- 内装(シート表皮、各部の加飾、スライド機能など)
- 選択できるカラー
- 価格
車種によってどこが変わってくるのかっていうのは異なります。
たとえば、ホンダN-BOXの場合、「C」「G」「G・Lパッケージ」「G・ターボLパッケージ」などのグレードがあります。
G・ターボLパッケージはターボエンジンであることを除くと、どのグレードもエンジンの種類や排気量は同じですが、C→G→G・Lパッケージと上位グレードになるにつれて搭載される装備内容が豪華になっていきます。
トヨタのアルファードの場合、ガソリン車だけでも、X、S、S “Aパッケージ”、S “Cパッケージ”、G、GF、SA、SA “Cパッケージ”、エグゼクティブラウンジと多数のグレードがあり、どのグレードを選ぶかによって、装備内容だけでなく、2.5Lの直列4気筒エンジン、3.5LのV型6気筒エンジンとエンジンの種類や排気量まで変わります。
また、グレードが上がるごとにシートが本革になったりと内装にも良いパーツが使われるになり豪華になったりしますし、ヘッドライトがハロゲンからLEDになったり、エアロパーツが付いたりと外装も変わったりします。
ボディカラーも一番下位のグレードだと白か黒しか選べないけど、上位グレードになると全色から選べるなど、選択可能なカラーも違ってきたりします。
以上のように、グレードは下位→上位になるにつれて色々な装備が追加され、内装や外観も立派になっていきますが、当然ながらその分価格も高くなります。
グレード名(アルファベット等)の意味は?
グレード名には様々なアルファベットや名称が使われますが、それぞれにだいたいの意味があったりします。
ただ、その意味はメーカーから公式に発表されているわけではなく、メーカーや車種によっても異なりますので、あくまで参考程度にみてください。
アルファベット | 意味など |
---|---|
C | コンフォート 廉価グレードに使われることが多い。 |
D | ディーゼル クリーンディーゼルの車種につけられる。 |
G | ジェネラル 一般仕様。 標準~上位グレードに使われることが多い。 |
GT | グランドツーリング グランツーリスモ |
L | ラグジュアリー リミテッド |
S | スポーツ スパイダー |
Si | スポーツインジェクション |
T | ツーリング ターボ |
R | レーシング ランナバウト |
RS | レーシングスポーツ ロードセーリング |
V | ヴィクリー? V型エンジン? |
X | 未知な 最先端の トヨタでは下位グレードによく使われる。 |
Z | これ以上ない 最高の |
グレードの選び方
中古車の場合は好きにグレードを選ぶようなことはできず、あるものを買うしかありませんが、新車で買う場合はグレードを好きに選ぶことができます。
ここでは主に新車で購入する場合のグレードの選び方のポイントなどを解説しています。
グレード毎の違いを比較する
グレードの種類や、グレードによる違いは車種によって異なります。
C-HRのようにターボエンジンで標準グレードと上位グレード、ハイブリッドで標準グレードと上位グレードという風にシンプルなグレード構成になっている車種もあれば、アルファード/ヴェルファイアのように多数のグレード構成になっている車種もあります。
ですので、まずは車種を絞り込んだ上で、グレードごとの違いを確認して比較・検討していく必要があります。
必要な機能・装備をちゃんと取捨選択する
カタログなどを見てグレードごとの装備の違いなどを比較していると、やっぱり高機能・高品質な上位グレードの方が魅力的に見えてきて、「あれも欲しいこれも欲しい」となりがちです。
ディーラーの営業マンも売上の大きい上位グレードを勧めてきます。
お金がいくらでもあるなら一番いいグレードを買っておけば失敗はないですが、普通の人はそういうわけにもいきませんよね。
子育て世帯だから両側パワースライドドアは絶対欲しいけど、高速道路にはそんなに乗らないからトヨタセーフティセンスとかホンダセンシングとかの運転支援機能は不要かな?など、ご自身の用途や生活スタイル、好みなどをしっかり考えて、必要なモノと不要なモノをしっかり取捨選択するようにしましょう。
オプションで付けるかグレードを上げるか。
必要な装備だけをメーカーオプションでつけるか、その装備が標準装備となっているグレードまで上げるかは迷いどころです。
基本的にはオプションでバラバラに付けるよりもグレードを上げた方が割安な価格設定にはなっています。
ただし、他にも色々な装備が付いたり、内装などの豪華さもアップするので、全体的な価格差としては、オプションでその装備だけを付けた方が安いのは安いです。
とはいえ、メーカーオプションで付けられる装備は意外と少なく、結局、その装備が欲しければグレードを上げざるを得ないというケースも多いです。
リセールバリューも考える?
購入した車を数年後に下取りや買取に出して売却するときに残っている価値をリセールバリュー(残価率)と言います。
一般的に一番安い下位グレードは残価率が低く、上位グレードになるほどリセールバリューは高い傾向にあります。
上位グレードほど購入時の価格も高いですが、数年後に買い替えなどでの売却を考えているなら上位グレードの方がより高く売れてお得ということなるケースが多いです。
もちろん10年以上乗って乗り潰す予定なら関係ない話ですし、未来のことなので必ずしも絶対ではないです。
それに数年後に売ることを考えてグレード選びをするというのもややこしい話です。
ですのでここらへんはお好みで。
グレードは後から変更できる?
グレードによって装備内容、内装・外装などは異なるため、同じ車種でもグレードが違えば工場での生産ラインも変わってきます。
ですので、キャンセルと同じで、原則として契約が成立した後のグレードの変更はできません。
ですが、契約が成立した後でもディーラーとの交渉で可能になる場合もあるので、まずは営業担当に相談してみましょう。
なんにせよ後から変更するのは骨が折れるので、注文する前にしっかりと検討するようにしましょう。
グレードの調べ方
中古車を購入する際に相場を調べるためにグレードを確認したり、愛車を売る際に、買取の見積もりなどでグレードが必要になったりと、車のグレードを知りたいときがあります。
実は車のグレードってものは、自動車本体や車検証には書いておらず、すぐにパッと分かるものでないのです。
グレードの調べ方については、ちょっと長くなるので、別の記事で詳しく解説しているので下記の記事をご確認ください。
[グレードの調べ方(作成中)]
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