【新型ヴェルファイア】ハイブリッド?ガソリン2.5・3.5?※それぞれの違いと選び方

ヴェルファイア

ヴェルファイアには、ハイブリッド車と2.5Lガソリンエンジン車、3.5Lガソリンエンジン車の3種類のグレードがラインアップされています。
このページでは、それぞれの特徴や違い、選び方のポイントなどを解説しています。

それぞれのエンジンのスペック・特徴

ハイブリッド

2.5Lガソリンエンジンと電気モーターを組み合わせたハイブリッドシステム。
プリウスで培ってきたトヨタ独自のハイブリッドシステムは、優れた低燃費と力強い走りを両立しており、特に発進時と加速時にその特徴が見られます。

発進時には、エンジンは停止したままモーターの力で発進。
低回転域で大きなトルク(パワー)を出せる設計になっているので、スムーズな発進が可能になっています。

高速道路などでアクセルを踏み込んで全開加速する際には、エンジンとモーター2つの力を合わせることで、2.7L相当のパワーを出すことができます。

エンジン音が少ないので静かで快適な車内環境も魅力。
燃費は18.4~19.4km/LとLLサイズの超大型高級ミニバンとは思えないほどの低燃費を実現しています。

2.5L

2015年1月のフルモデルチェンジから搭載されている「2AR-FE型」2.5L直列4気筒エンジンとなっており、2018年1月のマイナーチェンジでの変更はありません。

さすがにハイブリッドには及ばないもののカタログ燃費は、11.6~12.8km/Lと燃費性能もLLサイズの大型ミニバンとしてはまずまず。(燃料はレギュラーガソリン)
トランスミッションはCVT(自動無段変速機)ですが、7速スポーツシーケンシャルシフトマチックを全車に標準装備し、マニュアル感覚のシフトチェンジを楽しむこともできるようになっています。

0-100km/h加速タイムが11.3秒と、低速からのスムーズで力強い加速、高速巡航時の安定性など走行性能のバランスも良いです。

3.5L

2018年1月のビッグマイナーチェンジで進化した「V6 3.5L 2GR-FKS Dual VVT-i(吸気側VVT-iW)エンジン」を搭載しています。

トランスミッションは、Direct Shift-8AT(8速オートマチックトランスアクスル)を搭載し、ダイレクトでスムーズな走りを実現しています。
8速シーケンシャルシフトマチックも全車標準装備なので、マニュアル感覚のシフトチェンジも楽しむことができます。

3.5Lの大排気量エンジンでありながら燃費性能は10.4~10.8km/Lと、2.5Lに迫る低燃費を実現しています。(ただし燃料はハイオク)

発進時、加速時、高速巡航時などあらゆるシーンで、パワフルかつ余裕のある静かで快適な走りを楽しむことができるでしょう。

エンジン主要諸元表

ハイブリッド 2.5L 3.5L
エンジン型式・レイアウト 2AR-FXE
直列4気筒DOHC
2AR-FE
直列4気筒DOHC
2GR-FKS
V型6気筒DOHC
総排気量(cc) 2493 2493 3456
ボア✖ストローク(mm) 90.0✖98.0 90.0✖98.0 94.0✖83.0
圧縮比 12.5 10.4 11.8
最高出力(ps/rpm) 152/5700 182/6000 301/6600
最大トルク(Nm/rpm) 21.0/4400~4800 24.0/4100 36.8/4600~4700
JC08モード燃費(km/L) 18.4~19.4 11.4~12.8  10.4~10.8
使用燃料 無縁レギュラーガソリン 無縁レギュラーガソリン 無縁プレミアムガソリン
フロントモーターの最高出力 105kW(143ps)
フロントモーターの最大トルク 270Nm(27.5kgm)
リヤモーターの最高出力 50kW(68ps)
リヤモーターの最大トルク 139Nm(14.2kgm)
トランスミッション  ハイブリッドトランスアクスル
(6速シーケンシャルシフトマチック)
スーパーCVT-i Direct Shift-8AT
駆動方式 E-Four FF/2WD
4WD
FF/2WD
4WD

それぞれの違いを項目別に比較

加速性能

エンジン 最大トルク 順位
ハイブリッド 270N・m(27.5kgf・m) B
2.5L 235N・m(24.0kgf・m)/4,100r.p.m. C
3.5L 361N・m(36.8kgf・m)/4,600~4,700r.p.m. A

加速性能とは、停止状態からアクセルを踏み込んでスピードが出る状態までの時間の短さや、高速道路などの合流時や追い越し時などでアクセルを踏み込んでスピードを出すときのパワーです。

エンジンのスペックの「最大トルク」が大きいほど、加速性能が良いと言えます。

また、停止状態からアクセルを全開に踏み込んだ場合に、時速100kmに達するまでの時間で比較することもできます。

エンジン 0-100km/h加速タイム
ハイブリッド 10.7秒
2.5L 11.3秒
3.5L 8.5秒

上記から見るに、加速性能が一番良いのは、3.5L、次にハイブリッド、2.5Lとなっています。

静粛性

ヴェルファイアは、車外のロードノイズや風切り音などのノイズが車内に極力入らないように設計され、車内の静粛性は非常に高いです。
とはいえ、アクセルを踏み込んでエンジンの回転数を上げた際などには、エンジン音はどうしても大きくなります。

一般的に、排気量が大きく最高出力の高いエンジンほど、アクセルをそれほど踏み込まなくてもスピードが出るので、車内の静粛性も良くなります。
また、街中での普段使いの場合はそれほどスピードを出さないので、ハイブリッドならほぼモーター走行のみでまかなえるので非常に静かです。

街中 高速道路
ハイブリッド A B
2.5L C C
3.5L B A

初期費用(車両本体価格・諸費用など)

ハイブリッドや3.5Lの方が走行性能や静粛性などスペック・使い心地の良さは高くなりますが、その分、車両本体価格が高くなり購入時の費用は高くなります。

同グレードのハイブリッドとガソリン車の価格を比較してみると次のような感じです。

ハイブリッド ガソリン 価格差
エグゼクティブラウンジZ 7,508,160円 7,183,080円
7,377,480円
+325,080円
+130,680円
X(8人乗り) 4,363,200円 3,354,480円
3,603,960円
+1,008,720円
+759,240円

ハイブリッドとガソリン車ではエンジンだけでなく、その他の装備も異なるので一概には言えませんが、かなりの価格差となります。

また、2.5Lと3.5Lで価格差を比較してみると次のようになります。

ZG Z“G EDITION”
3.5L 2.5L
4,947,480円 4,362,120円
+585,360円

ZGとZ“G EDITION”は装備差がほぼなく、この価格差はほぼほぼ2.5Lと3.5Lのエンジンの価格差と考えていいでしょう。

またハイブリッドなどエコカー減税で自動車取得税・自動車重量税が100%免税となりますが、2.5L、3.5Lの場合、自動車重量税は25%、自動車取得税は20%の減税となり、諸費用は高くなります。

本体 諸費用
ハイブリッド C A
2.5L A B
3.5L B C

維持費(燃費・税金など)

燃費は当然ながらハイブリッドが一番いいです。
3.5Lは大排気量で燃費を食う上にハイオクなのでなかなかガソリン代がかかります。

税金は、ハイブリッドの場合、エコカー減税があるので、購入翌年度の自動車税は約75%減税、初回車検の際にも自動車重量税が免税となるなど、維持費で考えるとハイブリッドがお得です。

燃費 税金
ハイブリッド A A
2.5L B B
3.5L C C

総合比較表とそれぞれのメリット・デメリット

項目 ハイブリッド 2.5L 3.5L
加速性能 B C A
静粛性 A C B
初期費用 C A B
維持費 A B C

以上の比較からそれぞれのメリット・デメリットを整理すると、

メリット デメリット
ハイブリッド 信号待ちからの発進時など、普段使いでの加速性能が高い。
街乗り時には車内は非常に静かで快適。
高速走行時も2.7L程度のパワーを出せる。
燃費が一番良い。
エコカー減税で税金が免税となる。
車両本体価格が高い。
2.5L 3タイプのなかで車両本体価格が一番安いので、同じ予算なら一番良いグレードを買える。 多人数を乗せた坂道などパワー不足を感じるシーンもある。
車内の静粛性は他の2タイプより落ちる。
3.5L 最大トルクが大きいのでスムーズで力強い加速力。
大排気量で最高出力も大きいので高速道路などでも余裕を持った走りが可能。
高速走行時でも車内は静かで快適。
車両本体価格が高い。
エコカー減税の恩恵が少ない。
燃費が悪くハイオクなので維持費が高い。

選び方のポイント

こんな人はこれを選ぼう

グレード 重視ポイント 選ぶ理由の例
2.5L コスパ重視
  • 限られた予算内でできるだけ良い装備が付いた上位グレードが欲しい
  • コスト・走行性能・乗り心地などのバランスを重視したい
  • リセールバリューを重視したい
ハイブリッド 乗り心地重視
  • 街中での普段使いで、静かで快適な車内環境が欲しい
  • 10年以上乗り潰す予定、または10万km以上は乗る予定
  • 3.5V6エンジンほどじゃなくても、2.5L以上の走行性能は欲しい
  • 地球環境にやさしい車に乗りたい
  • ガソリンスタンドに行く頻度を減らしたい
3.5L 走り重視
  • ミニバンでもV6エンジンの走りを楽しみたい
  • 高速道路などで大人数を乗せても余裕のある走りをしたい
  • 購入価格や維持費の高さなどコストを無視してでも走行性能にこだわりたい

低燃費というだけでハイブリッドを選ぶと損する

「ハイブリッドは低燃費だから、多少、最初の購入価格が高くても、後々の燃料代で元が取れるから、ハイブリッドにしよう。」という理由でハイブリッドを選ぶなら辞めておきましょう。

他のエンジン音・車内環境の静かさ等、ハイブリッドを選ぶ理由があるのならいいですが、低燃費・エコカー減税など「コスト」のみを理由でヴェルファイアハイブリッドを選ぶ理由はありません。

たとえば、「ハイブリッドX」と「2.5X」の価格差は、2WDで1,008,720円、4WDで759,240円となり、ハイブリッドと2.5Lでは本体価格がかなり変わってきます。
この価格差をガソリン代・エコカー減税分で元を取ろうとすると、13万km~20万kmほど走らないと元を取れません。

年間15,000km走ったとしても、8~13年ほどかかります。

参考)【新型アルファード】ハイブリッドか、2.5Lガソリンかを初期コスト・維持費から比較検討してみる

10年以上は乗る、10万km以上は余裕で乗り潰す予定などであればいいですが、そうでないのなら2.5Lをおすすめします。

同じ予算でも2.5Lグレードなら、ハイブリッドを選ぶよりも上位グレードを選ぶことができるので、装備内容も良くなります。

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