中古車購入時の見積書の見方を項目ごとに詳しく解説しています。
中古車の見積書のキホン
項目ごとに「必ず必要」・「カットできる」など違いがある
中古車購入時の費用は主に以下の4種類に分かれます。
- A:必ず必要。店によって金額にも違いはないもの。(税金や保険等)
- B:必ず必要。お店独自の販売手数料等。値引き交渉の余地はあるけど難易度は高め。
- C:お店独自の販売手数料等。自分で手続きをやるなどしてカットして節約可能なもの。
- D:昔からの業界特有の名残でまだ請求してくるお店もあるけど、いまはあまり一般的ではないもの。値引き交渉の余地あり。
下記の項目ごとの解説欄横にA~Dの印を付けておくので参考にしてください。
※Aは車検の有無などによっては不要のものもあります。
店によって書類のフォーマットや記載項目が違う
中古車購入の見積書は特にこうでなければならないという決まりはありませんので、販売店それぞれお店独自のフォーマットで作成しています。
また記載項目の名称等も「登録手続き代行費用」だったり、「登録費用」だったりと統一されていません。
「これは何の費用かな?」と分かりにくいものがあれば、遠慮なくお店のスタッフに聞きましょう。
見積書を出してもらったからといって必ず購入しないといけないなんてことはありません!
見積書には法的な拘束力はありません。(売買契約は成立しない)
見積書を出してもらったからと言って必ず購入しなければならないということはありません。
逆に言うと、お店の人も必ず売らなければならないということはないので、見積書を出してもらって一旦家に帰って検討している間に、他の人に売れてしまう可能性もあります。
見積書を項目ごとに解説
法定費用(税金や自賠責保険)
車を購入する際にかかってくる税金や保険料で、法律でしっかり決められているものなので、店によって不要必要・金額等に違いはありません。
A:自動車税(軽自動車税)
自動車税は車の排気量の大きさに応じてかかってくる都道府県税です。
毎年4月1日時点の車検証上の車の所有者に支払い義務があり1年分を前払いする形となっています。
中古車の場合、購入月(登録月)の翌月分から年度末までの分を月割りで(自動車税未経過相当額)販売店に支払うのが一般的となっています。
たとえば5月に購入(登録)した場合、6月から翌年3月までの10ヶ月分を販売店に支払います。
ちなみに軽自動車の場合は中古車購入時に自動車税はかかりません。
排気量ごとの自動車税の月割り金額は以下ページに早見表があります。
また、自動車税未経過相当額は正確に言うと、都道府県に支払う「税金」ではなく、販売店に支払う「車両価格の一部」という形となっているため消費税がかかります。
税金に税金がかかるのはおかしい!という方もいますが、そもそもが税金ではない扱いですので販売店がミスやぼったくりをしているわけではありません。
ここらへんの中古車の購入や売却に伴う自動車税の扱いについてはちょっとややこしいので別記事で詳しく解説しています。
[中古車の売却や購入の際の自動車税の取り扱いについて]
A:自動車取得税
自動車取得税は車を購入ときに都道府県から課税される税金で、中古車の税率は以下の通りとなっています。
- 普通自動車:「(課税標準額×残価率)×5%」
- 軽自動車:「(課税標準額×残価率)×3%」
※補足
課税標準額
新車希望販売価格の約90%から1000円未満を切り捨てた金額です。
残価率
中古車の場合、新車時から年数の経過とともに価値が低下していきますので、その価値を計算する数字です。
ほとんどの自動車は新車登録から6年も経てば残価率をかけると自動車取得税は0円になります。
詳しい課税標準額や残価率を含めた自動車取得税について詳しくは以下の記事を参照してください。
[自動車取得税について]
A:自動車重量税
自動車の重量に応じて支払うのが自動車重量税です。
車検時に次の車検までの分を支払うものですので、購入する中古車に車検が残っていれば支払う必要はありません。
車検切れの場合は、次の車検まで(2年分)を支払います。
重量毎の金額など自動車重量税について詳しくは以下のページで解説しています。
[自動車重量税について]
A:消費税
中古車購入時にも消費税を支払う必要があります。
ただし、自動車重量税や自動車取得税などの税金は非課税なので、消費税がかかってくるのは車両本体価格と販売店手数料部分です。
A:自賠責保険
いわゆる強制保険ですね。
正式には「自動車損害賠償責任保険」といいます。
自動車を所有する人は必ず加入しなければならない保険です。
購入する中古車の車検が切れている場合は、次の車検までの期間(2年分)プラス1ヶ月分の合計25ヶ月分の保険料を支払います。
車検が残っている場合は、月割り計算となり車検残り月プラス1ヶ月分を支払います。
なぜプラス1ヶ月分かというと、万が一、車検を忘れてしまっていても自賠責保険が切れた状態にはならないためです。
販売店手数料(代行費用)
法定費用と違い店ごとに項目名や金額などが違いますし、どのような代行手続きを店にお願いするかによっても必要・不必要かが変わってきて、あまり詳しくない方にとってはかなりややこしいところです。
ただし、注意してチェックしないとお客があまり分かっていないことをいいことに、本来なら不要なハズの費用をぶっ込んでくるような店もあるので注意が必要です。
B:整備費用
その名の通り、自動車をお客さんに引き渡す前にする整備の費用です。
車検残がない場合は車検を通すための整備費用として「車検整備費用」、特に車検用ではない整備の場合は「納車整備費用」となっているお店が多いです。
プライスボードに「整備付き」となっていれば、本体価格に込みのはずなので、別途整備費用を上乗せされていないか注意が必要です。
またわざわざ明記されていなくても整備して引き渡すのが店として当然として、整備費用を別途請求せずに整備はきちんとして引き渡すというお店もあります。
中には「車検整備費用」と「納車整備費用」を二重に請求するお店もあるようです。
また悪質なお店だと整備費用を請求しておきながらなんの整備もせずに引き渡すというお店も稀にあるようです。
店によって整備の有無、整備内容、金額は違うので、見積書に整備費用があってもなくても、
- 整備の有無
- 整備内容(どのような内容の整備をするのか)
- 整備記録は発行するのか?
- 整備工場は陸運局の許可を受けているのか?
- 整備は国家資格を持った自動車整備士が行うのか?(資格がない者は「整備工」又は「工員」と区別されます。)
などは確認するようにしましょう。
費用の相場は整備内容によっても変わってきますが、5,000円~5万円程度。
C:納車費用
車を販売店から自宅まで持ってきてもらうための費用です。
自分で販売店まで取りに行けばかかりません。
相場は5,000円~10,000円程度。
B:陸送費(輸送費)
遠方のお店にある中古車を購入する場合、自動車の陸送業者を手配して持ってきてもらう必要があります。
相場は距離によりますが、近隣県なら2万円台、それより遠くなるに連れて3万円~10万円以上になります。
自分で陸送業者を手配することもできますが、お店に頼むと業者価格を利用できるので店に頼んだ方が安上がりです。
もちろん自分で行って自走して帰ってくる場合は別ですが・・・^^;
C:車庫証明費用
車庫証明の取得手続きを販売店に代行してもらうときにかかる代行費用です。
車庫証明の取得手続きは自分でも簡単にできる手続きで自分ですればこの費用はかかりません。(別途印紙代は必要)
代行費用の相場は5,000円~20,000円程度。
B:登録手続き代行費用
管轄の陸運局で中古車の名義変更を代行してもらう費用です。
自分でできないこともないですが、前の持ち主の実印が押してある譲渡証明書、印鑑証明書、委任状などの書類が必要になるので、販売店から受け取る必要があります。
販売店によっては名義変更手続きをお客さんがするのを嫌がる・断るお店もあるので、その場合は諦めてお店に代行をお願いするようにします。
相場は15,000円~40,000円程度。
他に検査登録代行費用、登録費用などと書かれている場合もあります。
C:ナンバー変更手続き代行費用
車検切れの車や他地域のナンバーが付いている車に新しいナンバーを付けるための手続きを代行する費用です。
ナンバー変更手続きはそれほど難しい手続きではないので自分で行えばカットできます。
相場は5,000円~15,000円程度。
ちなみにナンバープレートの数字を好きな数字にできる希望ナンバーを申請するには申請事務手数料が5,000円かかります。
代行してもらえばさらに代行費用がかかりますが、これも自分でやろうと思えばできます。
A:自動車リサイクル料金
自動車の部品等をリサイクルするための費用で法律で定められています。
最終的に廃車にする人が支払うものですが、新しい所有者がリサイクル預託金として預ける必要があります。
D:下取り車手続き代行費用
下取り車の引き取りに伴う費用です。
廃車代となっている場合もあります。
ただし、最近では下取り費用を取るお店はあまりありません。
相場は5,000円~15,000円程度ですが、もし請求されているならなくしてもらう交渉をした方がいいでしょう。
D:査定費用
下取り車を査定する費用です。
現在は査定費用を取るお店はあまりありません。
相場は5,000円前後ですが、こちらも請求されているならなくしてもらう交渉要です。
D:書類費用
検査登録に伴う書類を作成する費用として数千円の請求をする業者もあるようです。
こちらも最近ではあまり見かけませんが、もし入っているなら交渉の余地ありです。
その他
車両本体価格
その名の通り、中古車本体の価格です。
プライスボードにあった価格と違わないか、整備費用やリサイクル料金は込みなのか?別なのか?は確認するようにしましょう。
値引き額
交渉した値引き額がきちんと反映されているか確認しましょう。
中古車の値引き交渉術については下記記事で詳しく解説しています。
オプション額
オプション品を購入したりした場合は記載されています。
ローン手数料や金利・支払い条件など
ローンで購入する場合は、ローンの条件も記載されているので、間違いはないか、ローンの支払いは無理のない範囲か?などを確認しましょう。
下取り価格
下取り車がある場合は下取り価格も記載されています。
こんな見積書・お店には注意!
見積書を出したがらない店は論外
見積書をお願いしてもなんだかんだと理由をつけて見積書を出してくれないお店もなかにはあります。
そのようなお店から購入すると後々トラブルの元ですのでお店を変えましょう。
諸費用合計のみ記載し、内訳を記載しないお店も論外
上記のように諸費用の細かい内訳を掲載せずに、「諸費用計:20万円」のように合計金額だけを出してくるお店もあります。
これではどのような費用にどれだけの金額がかかっているのか分かりません。
内訳をきっちり出してくれるようにお願いするか、お店を変えた方が無難です。
適当に名前をつけた意味不明な手数料の記載に注意
行政書士料、精算費用などそれっぽいけどよく分からない費用を請求してくるお店もあります。
基本的には上記で解説した項目以外の費用はないはずなので、この項目は何の費用なのか?と説明を求めましょう。
納得いく回答ではない場合はカットしてもらうか、お店を変えましょう。
点検費用の二重取りに注意
納車整備費用と車検整備費用をダブルで請求してくる業者もあります。
また、車両本体価格に整備付きと記載があるのに、見積書に整備費用が計上されていたりといったパターンもあります。
見積書に押印やサインを求めてくる店に注意
稀にですが、見積書に押印やサインを求めてくるお店があるようです。
見積書は契約書ではありませんので、押印やサインは不要です。
きっちり断りましょう。
まとめ
以上、中古車の見積書の見方と注意点を解説しました。
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