日本車のメーカーとブランドそれぞれについて特徴などを解説しています。
初めて車を選ぶ場合、どんなメーカーがあるのか?、それぞれどんな特徴があるのか?を知っていた方が車選びもうまくいきやすいです。
自動車メーカーにもそれぞれ特色があります。
トヨタ
会社名はトヨタ自動車株式会社(トヨタじどうしゃ、英: Toyota Motor Corporation)。
言わずと知れた日本を代表する自動車メーカーであり、時価総額18兆円を超える日本最大の大企業。(世界では47位ですが、自動車メーカーとしては世界1位)
グループ会社であるダイハツと日野自動車を含めた2016年の新車販売台数は1017万5000台でフォルクスワーゲンに次いで世界第2位。(2015年は第1位)
軽自動車、コンパクトカー、セダン、ミニバン、SUV、スポーツカー、商用車などほぼすべてのジャンルの車を販売していて、ハイブリッドカー、水素で走る燃料電池車(FCV)など最新の未来志向のクルマの研究にも余念のない全方位をカバーするメーカー。
(軽はグループ会社のダイハツ、商用車は同じくグループ会社の日野自動車など、グループ会社や他企業との提携によってカバーしている部分も多い。)
クルマ作りの水準も高く、故障が少なく、丈夫で長持ちする信頼性の高い車作りが特徴。
ただし、内装などの見える部分にはそこそこお金をかけて豪華にする一方、サスペンションなど見えない部分は安い部品を使うなど、ものづくりに対するこだわりよりも、低コストで売れる車を作る利益至上主義的な面も見えます。
よく言えば王道でブランドイメージもよく失敗の少ないメーカー、悪く言えば無難で面白みがない、それがトヨタです。
デザイン | 女性や中高年向けのシンプルで柔らかいデザインが多い印象。 最近はヴェルファイアなど若者向けの押しの強いデザインや、 C-HRなどデザインにこだわった車種も増えてきている。 |
リセール | リセールバリューは高め。 |
価格&値引き | 車両価格は高めで値引きも渋めなことが多いが、 兄弟車のトヨタディーラー同士の競合に弱い。 |
走行性能 | 初心者でも運転しやすく、乗り心地の良い車種が多い。 一方、足回りが柔らかく車酔いしやすいという声も。 |
アフター | 全国に多くのディーラーがありアフターは良い。 |
強み | 故障が少なく丈夫で長持ち。 ハイブリッドカーの技術の高さ&車種の豊富さ。 自社の弱みを他社との提携によりカバーしようする柔軟さがある。 |
弱み | コアな車ファンからの支持が低い。 |
代表的な車種 | プリウス、アクア、ヴィッツ、パッソ、ヴォクシー/ノア/エスクァイア、シエンタ、カローラ、クラウン、アルファード/ヴェルファイア |
公式サイト | https://toyota.jp/ |
日産
会社名は日産自動車株式会社(にっさんじどうしゃ、英語: Nissan Motor Co., Ltd.)。
時価総額・普通乗用車の販売台数でみると、トヨタ、ホンダに次いで国内3番手の自動車メーカー。
軽自動車を含む新車販売台数だと、トヨタ、ホンダ、スズキ、ダイハツに次いで4番手となります。
スーパーカー「GT-R」が有名でスポーツカーに強いメーカーというイメージがありますが、現在の日産は、軽自動車、コンパクトカー、ミニバン、SUV、セダン、商用車などトヨタ同様に全方位の車種を売りだそうとしたものの、イマイチ乗り切れていない中途半端な状態となっています。
ハイブリッドカーの流れに乗り遅れたため、電気自動車と自動運転に力を入れています。
100%電気自動車リーフやe-NV200はパッとしませんが、ガソリンエンジンで電気バッテリーを充電する新しいタイプの電気自動車ノートe-POWERが好調で、2016年11月には日産車として30年ぶりに国内新車販売台数1位になるなど、希望の光が見えてきています。
ただルノーの傘下に入ってからの日産は日本メーカーというよりは、海外市場に力を入れていて、中国市場で一番売れている日系メーカーは日産となっています。
デザイン | ルノーの影響からかヨーロッパ車風のデザインになってきており、国内ではけっこう不評です。 |
リセール | 低め |
価格&値引き | 価格で勝負しないとなかなかライバル車に勝てないので大幅値引きもあります。 |
走行性能 | |
アフター | 普通 |
強み | 電気自動車、運転支援機能に注力。 |
弱み | 年式の古い中古車だとCVTや電気系統の不具合が発生しがち。 |
代表的な車種 | ノート、セレナ、エクストレイル、GT-R |
公式サイト | http://www.nissan.co.jp/ |
ホンダ
会社名は、本田技研工業株式会社(ほんだぎけんこうぎょう、英称:Honda Motor Co., Ltd.)。
販売台数でみるとトヨタに次いで国内2位、世界7位の自動車メーカー。
余談ですが、バイクメーカーとしては売上規模、販売台数ともに世界1位であり、その他にも自社製のエンジンを活用して船外機、耕運機、除雪機などさまざまな汎用製品を製造・販売しています。
元々がバイクメーカーということもあり、小型高出力エンジンの技術が素晴らしく、特にN-BOXに代表されるNシリーズは軽自動車ながらエンジン性能がよく、センタータンクレイアウトによる低重心化など独自技術への評価も高いです。
トヨタが他社と積極的に提携して全方位をカバーする車種をラインアップする一方、ホンダは一匹狼を貫きつつ時代に応じた売れる車種を良いタイミングで出しています。
ファミリー向けにはフィット、フリード、N-BOXなどのヒット車種を出しつつ、スーパーカー「NSX」を復活させるなど、スポーツカーメーカーとしてのスピリットも残しています。
デザイン | |
リセール | 高め |
価格&値引き | 元々の価格設定も割高感はなくコスパは良い。 値引き交渉もトヨタよりやりやすい。 |
走行性能 | |
アフター | チャネルはホンダカーズに統一されていて分かりやすい。 |
強み | エンジン・走行性能の評価が高い。 |
弱み | 内装の作りがイマイチ。 タカタのエアバッグ問題、フィットの大量リコールによりブランドイメージが落ちた。 |
代表的な車種 | N-BOX、フィット、オデッセイ、ステップワゴン、フリード、ヴェゼル、NSX |
公式サイト | http://www.honda.co.jp/ |
マツダ
会社名は、マツダ株式会社(英語: Mazda Motor Corporation)。
日本でマツダといえば、一部のクルマ好きの間では評価の高いマイナーメーカーというイメージが強いですが、欧州・北米市場ではデザイン・走行性能の良さ、乗り心地や運転のしやすさなどが評価され非常に人気の高いメーカーとなっています。
かつては、非常にブランド価値が低かったため、大幅値引きをしてなんとか販売しており、一度マツダ車に乗ってしまうと延々とマツダ車に乗る続ける羽目になるという「マツダ地獄」なる言葉まで生まれました。
現在は、アクセラ、デミオ、CX-5などヒット車も多くなり、マツダのブランドイメージは以前よりもかなり上昇してきています。
スカイアクティブテクノロジーやクリーンディーゼルエンジンなどマツダならではの高い技術も高く評価されています。
一方、ボディの弱さや故障の重さ・多さを指摘する声も多いです。
デザイン | アテンザ、アクセラ、ロードスター、CX-3などがワールド・カー・デザイン・オブ・ザ・イヤーを受賞するなどデザインへの評価は高い。 |
リセール | 以前よりマシになってきたとはいえまだ高いとは言えない。 |
価格&値引き | 車種によっては大幅値引きも引き出せる。 |
走行性能 | |
アフター | ディーラーの店舗は多くなく対応もイマイチ。 |
強み | スカイアクティブテクノロジーによる軽快なハンドリング、走行安定性の高さ。 クリーンディーゼルエンジンによる低燃費で環境にやさしい車 ワールド・カー・デザイン・オブ・ザ・イヤーも受賞した流(NAGARE)デザイン |
弱み | 国内でのブランドイメージの低さ ディーラーの店舗数と対応 |
代表的な車種 | デミオ、アテンザ、アクセラ、ロードスター、CX-3、CX-5 |
公式サイト | http://www.mazda.co.jp/ |
ダイハツ
会社名はダイハツ工業株式会社(ダイハツこうぎょう、英語:Daihatsu Motor Co., Ltd.)。
軽自動車市場においてスズキと激しいシェア争いを繰り広げており、2015年、2016年とスズキを抑えて2年連続で軽自動車の新車販売台数トップに立っており、軽自動車市場でのシェアは30%を超えます。
ムーヴやタントなど新しい価値観を持つ軽自動車をヒットさせ、スズキとともに現在の軽自動車市場を育て上げたパイオニア企業と言えます。
1967年にトヨタと業務提携を開始、1988年にトヨタグループ会社となり、ムーヴコンテ(トヨタ ピクシススペース)、ミライース(トヨタ ピクシスエポック)、ウェイク(トヨタ ピクシスメガ)など、多数の車を他社にOEM提供するなどしています。
2016年8月にトヨタの完全子会社となり、ダイハツはトヨタの軽自動車ブランドとして展開しています。
デザイン | 女性向け、家族向けのやさしいデザインが多い |
リセール | ムーヴやタントなど人気車種は高い コペンもファンが多いので高め |
価格&値引き | スズキと比べると少し高め。 軽自動車全般あまり値引きは期待できません。 |
走行性能 | |
アフター | |
強み | |
弱み | |
代表的な車種 | タント、ムーヴ、ミラ、ウェイク |
公式サイト | https://www.daihatsu.co.jp/ |
三菱
会社名は、三菱自動車工業株式会社(みつびしじどうしゃこうぎょう、英語: Mitsubishi Motors Corporation、略称: MMC)。
戦前から自動車の生産をしている日本の自動車メーカーで一番の老舗企業で、2009年に世界で初めて量産型電気自動車(i-MiEV)を開発するなど最新技術に強く、アウトランダーやパジェロなど4WDのSUV系車種が主力。
一方、2000年、2004年に2度に渡って発覚したリコール隠し事件、2016年に発覚した燃費不正問題などによるブランドイメージの失墜からいまだ立ち直ることができず、販売不振にあえいでいます。
アジアを中心に海外では割と売れていて、海外90%、日本10%というほぼ海外頼みの販売シェアとなっています。
2016年にはルノー・日産アライアンスの一員に加わり、カルロスゴーン会長のもと、再建を目指しています。
デザイン | |
リセール | 安い |
価格&値引き | 緩い |
走行性能 | |
アフター | 最長10年10万kmの特別延長保証をつけるなどアフターサービスには力を入れています。 |
強み | 電気自動車、プラグインハイブリッド(PHEV)などエコカーの技術 4WDのSUV車に強い。 |
弱み | 企業コンプライアンスへの信頼性、ブランドイメージの低さ。 |
代表的な車種 | RVR、アウトランダー、アウトランダーPHEV、パジェロ |
公式サイト | http://www.mitsubishi-motors.co.jp/ |
スバル
2017年4月1日に会社名を「富士重工業株式会社」(ふじじゅうこうぎょう)から、ブランド名として浸透している「株式会社SUBARU(スバル、英語:Subaru Corporation)」に変更しました。
トヨタやホンダのように一般ウケする車ではなく、走りにこだわった車作りをするメーカーとして、スバリストと呼ばれる熱烈なファンが多く、世界でも人気です。
ラインアップは少なく、軽自動車やミニバン、コンパクトカーなどいわゆる売れ筋タイプはなく、セダン、ステーションワゴン、SUVなど走行性能にこだわった車種展開となっています。
スバルが誇る高い技術のひとつが「水平対向エンジン」で、現在、水平対向エンジンを採用しているのは世界でポルシェとスバルのみです。
また、運転支援システム「アイサイト」の評価も高いです。
2005年にはトヨタグループの傘下に入り、トヨタの資金力とスバルの技術力を活かしながらいいシナジー効果を生んでいるようです。
デザイン | |
リセール | 安い |
価格&値引き | |
走行性能 | |
アフター | |
強み | |
弱み | |
代表的な車種 | レガシィ、レヴォーグ、インプレッサ |
公式サイト | https://www.subaru.jp/ |
スズキ
会社名は、スズキ株式会社(英: SUZUKI MOTOR CORPORATION)。
ダイハツとともに日本の軽自動車市場を牽引する自動車メーカー。
軽自動車も含めた新車販売台数ランキングではトヨタ、ホンダについで3位となっています。
ただし、軽自動車は安いため売上金額ランキングだと5位となっています。
1993年に発売した初代ワゴンRは、それまでの室内は狭く窮屈という軽自動車の常識を翻し大ヒットモデルとなりました。
女性向けのかわいいデザインの「ラパン」、遊び心満載のデザインが魅力の「ハスラー」、根強いファンがいる軽SUV「ジムニー」、軽トラといえば「キャリィ」など車種ラインアップは少ないものの個性的な車種が多いです。
またハッチバック型コンパクトカーの「スイフト」は世界中から高い評価を得ています。
デザイン | |
リセール | 人気車種が多いためリセールも期待できる。 |
価格&値引き | 軽・コンパクトカー中心のため価格は安め。 軽自動車は利幅が少ないためそれほど値引きは期待できない。 |
走行性能 | 車の基本である「走る、曲がる、止まる」をしっかり作り込んでいる印象。 |
アフター | |
強み | |
弱み | |
代表的な車種 | ワゴンR、スペーシア、ハスラー、アルト、ラパン、ジムニー、スイフト |
公式サイト | http://www.suzuki.co.jp/ |
レクサス
トヨタが展開している高級車ブランドです。
元々は北米で開始したブランドですが、2005年に日本でも展開が開始し、現在は世界65カ国で展開、国内でも高級車ブランドとして認知されています。
ラインアップはセダン、クーペ/スポーツ、SUVのみでハイブリッド車の展開も多いです。
レクサスは想定顧客層は年収1,000万円以上の高所得者層なので、これから初めて車を買うという方が検討するブランドではないかもしれませんが、「いつかはレクサス…!」という憧れを持つのもいいかもしれませんね。
デザイン | |
リセール | 良い |
価格&値引き | 高級車なので高いです。 レクサスは値引きはしないという販売方針です。 |
走行性能 | |
アフター | 高級車ならではのサービスを受けられます。 |
強み | 国産ブランドならではの信頼性。 |
弱み | ベンツ、BMWと比べるとブランドイメージがまだ弱い。 |
代表的な車種 | LS、IS、CT、LX、RXなど |
公式サイト | https://lexus.jp/ |
光岡
会社名は、株式会社光岡自動車(みつおかじどうしゃ、英語:Mitsuoka Motor Co., Ltd.)。
元々、ディーラーに勤務していた創業者が独立して立ち上げた自動車メーカー。
ガリュー(我流)、リューギ(流儀)、ヒミコ(卑弥呼)など独特のデザインが話題を呼び、完全受注生産で職人が1台1台作り上げていくスタイルで、現在も多くのファンを抱えています。
公式サイト:http://www.mitsuoka-motor.com/
日野
会社名は、日野自動車株式会社(ひのじどうしゃ、英語:Hino Motors, Ltd.)。
主にトラックやバスなどの商用車を製造しているトヨタグループのメーカーです。
公式サイト:http://www.hino.co.jp/
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