2017年6月にビッグマイナーチェンジが実施された現行モデル『3代目フィット後期型(FIT3)』のハイブリッドモデル『フィットハイブリッド』のグレードについて解説しています。
グレードごとの違いや特徴、おすすめグレードや選び方など、フィットハイブリッドのグレード選びに迷っている方はご覧ください。
グレードの概要
フィットハイブリッドのグレードはベースグレードの「HYBRID」、標準グレードの「HYBRID・F」、上級グレードの「HYBRID・L Honda SENSING」、スポーツグレードの「HYBRID・S Honda SENSING」の4種類となっています。
グレードが上がるほど、装備が充実していくという単純な設定で分かりやすいです。
それぞれにFFの2WDと4WDの設定があります。
グレード | 特徴 |
HYBRID | 必要最小限の装備の最安値&低燃費グレード |
HYBRID・F | 「HYBRID」に以下の装備をプラスした標準グレード
|
HYBRID・L Honda SENSING | 「F」に以下の装備をプラスした上級グレード
|
HYBRID・S Honda SENSING | 「L」に以下の装備をプラスしたスポーツグレード
|
グレードごとの違い
価格と燃費
「HYBRID」は37.2km/Lと、トヨタ アクアのグレード「L」の38.0km/Lに次ぐハイブリッドコンパクトカー第2位の低燃費となっています。
※登録翌年度の自動車はグリーン化特例により概ね75%減税となります。
グレード | 駆動 | 燃費 | 価格 | エコカー減税 | |
取得税 | 重量税 | ||||
HYBRID | FF | 37.2km/L | 1,699,920円 | 免税 | |
4WD | 29.4km/L | 1,894,320円 | 免税 | ||
HYBRID・F | FF | 34.0km/L | 1,815,480円 | 免税 | |
4WD | 28.6km/L | 2,009,880円 | 免税 | ||
HYBRID・L Honda SENSING | FF | 34.0km/L | 2,079,000円 | 免税 | |
4WD | 28.6km/L | 2,241,000円 | 免税 | ||
HYBRID・S Honda SENSING | FF | 31.8km/L | 2,205,360円 | 免税 | |
4WD | 28.0km/L | 2,367,360円 | 免税 |
外装(エクステリア)
ボディカラー
ボディカラーは全12色展開となっています。
サンセットオレンジⅡは「HYBRID・S Honda SENSING」のみの設定となっていますが、他11色はどのグレードでも選択できます。
*2:メーカーオプション54,000円
グレードごとの見た目の違い
パッと見はあまり違いはないですが、細かい装備の違いがあります。
LとSにはLEDヘッドライト(インラインタイプ)が付きます。
Fはメーカーオプション(LEDフォグライトとセットで70,200円)
HYBRIDはLEDドアミラーウィンカーが付かないので、サイドにウィンカーが付いています。
LとSにはLEDフォグライトが付きます。Fはメーカーオプションです。
Sにはシルバーのフロントバンパーとリアバンパー、大型テールゲートスポイラー、ブラックドアミラーが追加されます。
ホイールは「HYBRID」「F」「L」は15インチスチールホイール、「S」のFFは16インチアルミホイールとなっています。
「S」の4WDは15インチアルミホイールです。
ガラス
グレードが上がるとIRカットが追加され、後席にもUVカットが付くなど、快適性が高まるようになっています。
装備 | HYBRID | F | L | S |
ハーフシェイド・フロントウィンドウ | × | ○ | ○ | ○ |
フロントウィンドウガラス | UVカット | UVカット IRカット |
UVカット IRカット 遮音 |
|
フロントドアガラス | 高熱線吸収UVカット | スーパーUVカット IRカット |
||
高熱線吸収/UVカット機能付プライバシーガラス (リアドア/リアクォーター/テールゲート) |
△*1 (16,200円) |
○ | ○ | ○ |
内装(インテリア)
内装色
内装色は基本ブラックで、「L」のみ「プレミアムブラウン・インテリア」をメーカーオプション(74,520円)で選択できます。
シート
「HYBRID」と「HYBRID・F」はファブリックシート、「HYBRID・L Honda SENSING」はプライムスムースとファブリックのコンビシートとなっていて、メーカーオプションでプレミアムブラウン・インテリアを選ぶと、ウルトラスエードを採用した特別シートとなります。
「HYBRID・S Honda SENSING」は、ブラック&グレーのスポーティーシートです。
運転席(インパネ&ステアリングホイール)
「HYBRID」と「HYBRID・F」のステアリングホイールはウレタン、「L」以上で本革巻きとなります。
安全装備
安全装備の目玉はやはり「Honda SENSING(ホンダ センシング)」です。
さすがに全グレード標準装備とはならず。「HYBRID」には装備不可、「HYBRID・F」でメーカーオプション(108,000円)、「L」以上で標準装備となっています。
ホンダセンシングのパッケージ内容は以下の8つの機能です。
- 衝突軽減ブレーキ〈CMBS〉
- 誤発進抑制機能
- 歩行者事故低減ステアリング
- 路外逸脱抑制機能
- ACC〈アダプティブ・クルーズ・コントロール〉
- LKAS〈車線維持支援システム〉
- 先行車発進お知らせ機能
- 標識認識機能
全グレード標準装備
- 運転席用i-SRSエアバッグシステム&助手席用SRSエアバッグシステム
- VSA
- EBD(電子制御制動力配分システム)付ABS
- エマージェンシーストップシグナル
- ヒルスタートアシスト機能
- フロント3点式ロードリミッター付プリテンショナーELRシートベルト
- フロントアジャスタブル・シートベルトショルダーアンカー
- リア3点式ロードリミッター付ELRシートベルト(左右席)
- リア3点式ELRシートベルト(中央席)
- i-Sizeチャイルドシート対応 ISOFIXロアアンカレッジ(リア左右席)+トップテザーアンカレッジ(リア左右席)
- 頚部衝撃緩和フロントシート
- 頭部衝撃保護インテリア
- 運転席/助手席シートベルト締め忘れ警告ブザー&警告灯(シートベルトリマインダー付)
- LEDハイマウント・ストップランプ
- ドアビーム
- チャイルドプルーフ
- 室内難燃材
- イモビライザー(国土交通省認可品)
- 車両接近通報装置
- エコアシスト(ECONモード、コーチング機能、ティーチング機能)
グレード別の安全装備対応表
安全装備 | HYBRID | F | L | S |
Honda SENSING(ホンダ センシング) | × | △ (108,000円) |
○ | ○ |
前席用i-サイドエアバッグシステム サイドカーテンエアバッグシステム〈前席/後席対応〉 |
× | △ (25,920円) |
○ | ○ |
セキュリティアラーム(国土交通省認可品) | × | ○ | ○ | ○ |
スペック
フィットハイブリッドは全グレードともスペックに違いはありません。
エンジンの最高出力・最大トルクやサスペンションなども同一です。
グレードによって多少、車両重量が異なり、燃費も若干変わります。
選び方とおすすめグレード
FFか4WDか
FFか4WDかは「雪道を走る機会が多いか」で選べばいいです。
SUVなどと違って車高が高くなく、どっちみち本格的なオフロード走行などは無理なので、用途としては、多少雪が積もっている道や雪が溶けてジャリジャリになっている道などです。
そのような道であれば、慎重に走ればFFでもほぼ問題はないので、差額194,400円も追加して、燃費も犠牲にして4WDにするか?というのは正直微妙なところです。
とはいえ、万が一タイヤが取られてしまうようなケースや雪道・凍結路などでの走破性はやはり4WDに軍配が上がります。
また、フィットハイブリッドの4WDはデュアルポンプシステムを採用したリアルタイム4WDとなっており、通常はほぼFFで走行し、システムが必要と判断したときのみ自動で4WDに切り替わる仕組みになっています。
そのため実燃費はカタログ燃費ほどの差は出ないです。
ですので、北海道や東北地方の方など雪道を走る機会が多い方、スキー・スノボなどウィンタースポーツを楽しむ方などは、4WDにしておくのが安心でしょう。
ただし、車中泊をする方は注意が必要です。
フィットは後席を前に倒すことによって、荷室とつなげてフラットな空間にできますが、4WDの場合、荷室の方が高くなっており、荷室と後席背面との間にけっこうな段差ができます。
快適に車中泊するには段差をなくすための工夫が必要となるので注意しましょう。
また、4WDであれば、ベースグレードの「HYBRID」にもウルトラシートが標準装備となります。
ウルトラシート目当てでひとつ上の「F」を検討している方は、「HYBRID」の4WDも候補に加えてもいいでしょう。
ウルトラシートについて↓
おすすめはベースグレード「HYBRID」
ホンダセンシングを付けられないのは痛いですが、170万円を切る車両本体価格で、この燃費、この装備のコンパクトハイブリッドカーを買えるのは、かなりコスパが良いです。
ライバル車のアクアやノートe-POWERのベースグレードと比較してみるとお得さが良く分かります。
車名 | ベースグレード | 価格 |
フィットハイブリッド | HYBRID | 1,699,920円(2WD) |
アクア | L | 1,785,240円(2WD) |
ノートe-POWER | S | 1,901,880円(2WD) |
アクア「L」との価格差は85,000円ほど安くなっている上に、アクア「L」やノートe-POWER「S」は、後席にパワーウィンドウがない等、自家用として使うにはちょっと物足りない装備内容となっていますが、フィットハイブリッド「HYBRID」の場合は自家用でも十分に使える装備内容となっています。
ホンダセンシングなど最新装備も充実させたいなら「F」か「L」か?
せっかく最新のフィットハイブリッドを買うのであれば、ホンダセンシングなど最新装備も充実させたい!という方の場合、「F」か「L」で比較検討することになります。
(Sはスポーツグレードで、車内の静粛性を高め、内外装をスポーティーにしたグレードなのでお好みで。)
F | L | |
価格 | 1,815,480円 | 2,079,000円 |
価格差 | – | +263,520円 |
装備内容の差は以下のようになっています。
F | L | |
ホンダセンシング | △ (108,000円) |
○ |
LEDヘッドライト LEDフォグライト |
△ (70,200円) |
○ |
前席用i-サイドエアバッグ 前席&後席サイドカーテンエアバッグ |
△ (43,200円) |
○ |
ブラックコンビシート | × | ○ |
本革巻きステアリングホイール | × | ○ |
プレミアムブラウン・インテリア | × | △ (74,520円) |
ホンダセンシング・LEDヘッドライト・LEDフォグライト・前席用i-サイドエアバッグ・前席&後席サイドカーテンエアバッグを「F」に全部装備すると合計221,400円。
差額42,120円を支払ってでも、「ブラックコンビシート」「本革巻きステアリングホイール」が欲しいなら「L」。
そうでないなら「F」を選んで、ホンダセンシングなどの欲しい装備をメーカーオプションで追加すれば良いです。
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