人気コンパクトハイブリッドカー「アクア」の購入を検討中の方に、アクアの各グレードの違いや特徴、選び方のポイントやおすすめグレードを紹介しています。
グレードの概要
アクアの基本グレード展開は、廉価グレードの「L」、標準グレードの「S」、上位グレードの「G」、SUVテイストの「クロスオーバー(Crossover)」の4種類となっています。
グレード | 特徴 |
L | 必要最小限の装備の最安値&低燃費グレード |
S | 価格と装備のバランスが良い標準グレード |
G | Sよりも装備を充実させた上級グレード |
クロスオーバー | 専用の外装パーツをつけ、車高もアップしたスポーティなSUV版 |
さらに、「S」「G」をベースにした以下4つの派生グレードがあります。
グレード | 特徴 |
S”Style Black” | 「S」をベースにトヨタセーフティセンスCなど安全装備を充実させた特別仕様車 |
G“ソフトレザーセレクション” | 「G」のシート地をソフトレザーにグレードアップ |
G“GR SPORT” | 「G」をベースにトヨタのスポーツカーブランド「GR(TOYOTA GAZOO Racing)」仕様にしたスポーツグレード |
G“GR SPORT・17インチパッケージ” | G“GR SPORT”に17インチタイヤ、ルーフスポイラーなど専用装備を追加 |
基本は4グレードですが、派生グレードも入れると8種類のグレードから選ぶことになります。
グレードごとの違い
価格と燃費
※全グレードともエコカー減税により、自動車取得税&自動車重量税は100%免税、登録翌年度の自動車はグリーン化特例により概ね75%減税となります。(初回車検時の自動車重量税も100%免税)
グレード | 燃費 | 価格 | エコカー減税 | |
取得税 | 重量税 | |||
L | 38.0km/L | 1,785,240円 | 約44,600円 | 約22,500円 |
S | 34.4km/L | 1,886,760円 | 約47,100円 | 約22,500円 |
S”Style Black” | 34.4km/L | 1,962,360円 | 約22,500円 | 約22,500円 |
G | 34.4km/L | 2,062,800円 | 約51,500円 | 約22,500円 |
G“ソフトレザーセレクション” | 34.4km/L | 2,089,800円 | 約52,200円 | 約22,500円 |
クロスオーバー(Crossover) | 34.4km/L | 2,062,800円 | 約51,500円 | 約22,500円 |
G“GR SPORT” | 34.4km/L | 2,332,800円 | 約58,300円 | 約22,500円 |
G“GR SPORT・17インチパッケージ” | – | 2,538,000円 | 約63,400円 | 約22,500円 |
参考)
燃費は「L」のみ38.0km/Lで、他グレードは34.4km/Lとなっています。
G“GR SPORT・17インチパッケージ”に関しても同程度と思っておけばOKです。
外装(エクステリア)
基本のボディカラーは13色で、「L」のみ「スーパホワイトⅡ」「シルバーメタリック」「ブラックマイカ」の3色のみ選択可となっています。
「S」「G」「G“ソフトレザーセレクション”」「クロスオーバー」では13色すべて選択可能です。(一部カラーはメーカーオプション)
さらに、「クロスオーバー」には専用色「ベージュ」、「G」「G“ソフトレザーセレクション”」には4パターンのフレックストーンカラーも追加されます。
また、特別仕様車の「S“Style Black”」にはそれぞれ独自のボディカラーとエクステリアデザインが設定されています。
基本の13色
「L」「S」「G」「G“ソフトレザーセレクション”」には外装の違いはありません。
フレックストーン
「G」「G“ソフトレザーセレクション”」のみ、基本の13色に加えて下記4パターンのフレックストーンを選択可能となっています。
*3:メーカーオプション86,400円
クロスオーバー(Crossover)
基本の13色に加えてクロスオーバー専用色「ベージュ」を選択可能となっています。
また、フロントやリヤにクロスオーバー専用のパーツを加えてあります。
ノーマル(「L」「S」「G」)とクロスオーバーの外装の違い
フロントには、クロスオーバー専用のフロントグリル、フロントバンパー、フロントスキッドプレートが追加され、サイドにはサイドマッドガード、タイヤ部分にはフェンダーアーチモールが追加されています。
また、ルーフにはルーフモールが付いています。(積載性はなく飾りです。)
リヤにはクロスオーバー専用のリヤバンパー、リヤスキッドプレートが追加されています。
S“Style Black”
ボディカラーはS“Style Black”特別設定色「ダークブルーマイカ」を入れて全5色となっています。
「S」と「S“Style Black”」の外装の違い
ベース車「S」との外装の違いは、サイドドアハンドルとバックドアにメッキ加飾が施されている点のみです。(「S」のドアハンドルはボディカラーと同色)
G“GR SPORT”、G“GR SPORT・17インチパッケージ”
以下の7色展開となっています。
外装には専用パーツが豊富に装備されており、スポーティーな外観となっています。
GとG “GR SPORT”の外装の違い
専用のフロントグリルやフロントバンパー、リヤバンパーを始め、専用エンブレムなど細かい部分まで「GR」ブランドらしいカスタムとなっています。
G “GR SPORT・17インチパッケージ”には専用のリヤフーフスポイラーも付いています。
“GR SPORT”、“GR SPORT・17インチパッケージ”共通
“GR SPORT”専用
“GR SPORT”に標準装備のタイヤは「L」「S」「G」と同じですが、メーカーオプション84,480円で“GR SPORT”専用16インチアルミホイール(切削光輝+ダークグレーメタリック塗装)にできます。
“GR SPORT・17インチパッケージ”専用
“GR SPORT・17インチパッケージ”は標準装備でブリヂストンPOTENZAの17インチタイヤ&17インチアルミホイール(切削光輝)となっています。
メーカーオプション64,800円でアルミホイールを切削光輝から、ダークスパッタリングに変更できます。
内装(インテリア)
内装色とシート
内装色とシート表皮はグレードごとに設定されており、基本的にはグレードを選ぶと内装色とシート表皮は決まってきます。
「クロスオーバー」「G“ソフトレザーセレクション”」「S」は2パターンから選択できます。
*1:クロスオーバーのホワイトソフトレザーはメーカーオプション16,200円
運転席(インパネ&ステアリングホイール)
グレード&内装色によって、助手席前のインパネのカラーと素材が変わります。
ステアリングホイールは「L」「S」のみウレタンで、他は「本革巻き+シルバーステッチ」となります。
*1:クロスオーバーのホワイトソフトレザーはメーカーオプション16,200円
その他のグレードごとの内装の違い
「クロスオーバー」と「G / Gレザー」はシフトベースやパワーウィンドウスイッチベースなどにピアノブラック加飾を施し高級感を増していますが、「L」や「S」にはなかったり、運転席アームレストも「L」や「S」になかったりと、細かい部分の高級感や快適装備に差があります。
装備 | クロスオーバー | G / Gレザー | S | L |
運転席 | 6ウェイ | 4ウェイ | ||
助手席 | 4ウェイ | |||
○ | × | |||
○ | × |
4ウェイ:前後スライド+リクライニング
安全装備
○:標準装備、△:メーカーオプション、×:取り付け不可
クロスオーバー | G / Gレザー | S”sb” | GR | S | L | |
トヨタセーフティセンスC*1 先行車発進告知機能 |
○ | △ (54,000円) |
||||
クルーズコントロール | × | ○ | × | |||
SRSサイドエアバッグ(運転席&助手席) SRSサイドカーテンエアバッグ(前後席) |
△ (43,200円) |
|||||
EBD&ABS VSC&TRC ECB ヒルスタートアシストコントロール ドライブスタートコントロール 車両接近通報装置 緊急ブレーキシグナル(ハザードランプ点滅式) SRSエアバッグ(運転席&助手席) |
○ |
プリクラッシュセーフティシステム(レーザーレーダー+単眼カメラ方式)、レーンディパーチャーアラート、オートマチックハイビーム
スペック
全グレードともエンジンのパワーなどスペックには特に違いはありません。
Crossoverはフェンダーアーチモールが付く分、全幅が1715mmとなり、3ナンバー車となります。(税金等の維持費には関係ありません。)
車両重量がもっとも重く燃費が公表されていない「G“GR SPORT・17インチパッケージ”」も1,110kgと、燃費34.4km/LのG“GR SPORT”との差は10kg程度なので、特に数値に表れるほどの燃費性能の差はないでしょう。
タイヤの大きさはグレードによって15~17インチがあるのと、クロスオーバーでは車高が約30mm高くなっているので、乗り心地や運転のしやすさ、ハンドリングなどの感覚は変わってくるでしょう。
ここらへんは実際に試乗して確認してください。
また、GR SPORTモデルでは、特にエンジン面でのグレードアップはありませんが、サスペンションやグ電動パワーステアリングに専用のチューニングを行うなど、パフォーマンス向上の様々なチューニングが実施されています。
凹凸のある路面でも快適な乗り心地とキビキビしたハンドリングを実現しています。
選び方とおすすめグレード
Lは選ばないこと
日産ノートの廉価グレード「S」と同じで、廉価グレードの「L」はできるだけ装備を削って車体を軽くし、燃費性能を良くするために作られているグレードです。
用途としては社用車や営業車など最低限の装備でなるべく安い車を用意したい会社用と考えればOKです。
ですので、後席の窓はパワーウィンドウではなく手動だったり、運転席&助手席のヘッドレストの高さ調節ができなかったりと色々な装備が簡素化されています。
たしかに「S」との価格差は101,520円あり、燃費も38.0km/Lと一番良いので、コスト面でのメリットは大きいですが、せっかく最先端のハイブリッドシステムを備えたアクアを買うのであれば、「S」以上のグレードを検討することをおすすめします。
コスパで選ぶなら「S」よりもおすすめは「S“Style Black”」
アクアの一番人気グレードは「S」です。
価格と装備のバランスの良い標準グレードとして一番の売れ筋となっています。
しかしながら、2017年11月14日に特別仕様車「S“Style Black”」が発売されて状況は変わりました。
特別仕様車は通常のグレードよりもお得な価格で装備が追加されていることが多いですが、アクアの「S“Style Black”」も同様で、「S」にメーカーオプションで装備を追加するよりもお得な設定となっています。
グレード | S | S“Style Black” |
価格 | 1,886,760円 | 1,962,360円 |
価格差 | – | +75,600円 |
「S」と「S“Style Black”」の価格差は75,600円です。
追加装備 | S | S“Style Black” |
トヨタセーフティセンスC 先行車発進告知機能 |
△ (54,000円) |
○ |
スマートエントリーパッケージ | △ (43,200円) |
○ |
IR<赤外線>カット機能付フロントドアグリーンガラス | – | ○ |
ビューティーパッケージ*1 | △ 29,160円 |
△ 27,000円 |
運転席アームレスト | × | ○ |
インパネ助手席オーナメント | 塗装 | 合成皮革巻き |
IR<赤外線>カット機能付フロントドアグリーンガラス、ナノイー、シートヒーター(運転席&助手席)
その他、メッキアウトサイドドアハンドル、メッキバックドアガーニッシュ、パワーウインドウスイッチベースにピアノブラック加飾など、内外装に高級感を増す加飾も追加されています。
トヨタセーフティセンスC、先行車発進告知機能、スマートエントリーパッケージがまったく不要であれば、「S」でもいいですが、価格差75,600円で実質97,200円のオプションが付いてくる上、高級感を増す仕様になっている「S“Style Black”」が「S」よりも断然オススメのグレードといえます。
上級グレードは「クロスオーバー」か、「G“ソフトレザーセレクション”」か迷うところ
予算に余裕があるなら上級グレードの「クロスオーバー」か「G“ソフトレザーセレクション”」を検討したいですね。
「S“Style Black”」よりも10万円程度上乗せにはなりますが、価格以上のグレードアップが施されていてお買い得度が高いです。
ちなみに「G」と「G“ソフトレザーセレクション”」との価格差は27,000円。
この価格差でシート地がスエード調ファブリックから合成皮革になって高級感が増します。
この価格差ならどうせ上級グレードを狙うなら「G」よりも「G“ソフトレザーセレクション”」をセレクトしたいですね。
クロスオーバーは外装に専用パーツを追加し、アクティブなSUVテイストになっているだけでなく、タイヤのインチ数をアップし、車高も30mm高くなっているため、乗り降りがしやすく視点が高くなり運転がしやすくなっています。
その分、多少乗り心地は硬く感じられるかもしれません。
上級グレードを狙うなら「クロスオーバー」か「G“ソフトレザーセレクション”」か、「S“Style Black”」とも比較しながら検討してみましょう。
クロスオーバー | Gレザー | S“Style Black” | |
価格 | 2,062,800円 | 2,089,800円 | 1,962,360円 |
価格差 | +100,440円 | +127,440円 | – |
価格差は「S“Style Black”」を基準にすると、「クロスオーバー」が100,440円アップ、「G“ソフトレザーセレクション”」が127,440円アップとなっています。
主な装備の違い | クロスオーバー | Gレザー | S“Style Black” |
タイヤ&ホイール | 16インチアルミホイール | 15インチスチールホイル | |
シート地 | 合成皮革+ファブリック*1 | 合成皮革 | ファブリック |
ステアリングホイール | 本革巻き+シルバーステッチ | ウレタン | |
スマートエントリー | △ (43,200円) |
○ | |
クルーズコントロール | × | ○ | × |
トヨタセーフティセンスC 先行車発進告知機能 |
○ |
「S“Style Black”」から「クロスオーバー」「G“ソフトレザーセレクション”」への主な装備の違いは、シート地がファブリックから合成皮革になること、ステアリングホイールがウレタンから本革巻きになることですね。
この2つは見た目に分かりやすい違いがありますし、特にステアリングホイールが本革巻きかウレタンかはさわり心地も全然違います。
「クロスオーバー」と「G“ソフトレザーセレクション”」との違いは、クロスオーバーが外装をカスタムしタイヤのインチ数をアップしている反面、クルーズコントロールやスマートエントリーの装備がありません。
価格差はそれほどないので、ここは見た目や運転のしやすさ、クルーズコントロール・スマートエントリーの有無など、どこを重視するか?という好みの問題となってきますね。
コメント