運転席&助手席の居住性・実用性:5点
運転席&助手席の快適性・実用性の総評
セレナのファーストシートとセカンドシートに採用されているシートは、ゼログラビティシートという名称です。
何だかかっこいい名前ですが、シートの背面クッションが中折れ形状になっており、積極的に背中を支えるその座り心地が、まるで宙に浮いているかのような楽な座り心地、ということを現しています。
ロングドライブ時など、特に長時間の乗車時に腰への疲労感を減らすことができます。
旅行やキャンプ、行楽など子どもが小さいうちはすいている平日にということも可能ですが、小学生になれば、混んでいる休日を避けることはできなくなります。
そんな時の車での移動は長くなることも多いですので、運転席の座り心地は特に重要ですね。
シートポジションも、前後スライドと背もたれの角度調節だけでなく、座面の上下もできますので、自分が疲れにくいポジションを設定することができます。
これは、現在の同等クラスの車にはほぼ標準で装備されているものだといえます。
ファーストシートは、乗る人すべての命を預かる運転者が使用するシートですから、運転者のストレスになるものが少なく、快適に過ごせるスペースであるべきですよね。
セレナの運転席周りには、ほかの車種と同じようにたくさんの収納スペースが付いており、運転中に必要になりそうなものをちょっと収納しておくのに困ることはなさそうです。
たとえば、運転席正面のロアボックスにETCユニットが収納されていますので、ETCカードの挿入もサッとできます。
ヴォクシーやステップワゴンと言った同等クラスと明らかに違う点は、セカンドシートとファーストシートの間を自由に移動させることのできる「スマートマルチセンターシート」の存在です。
スマートマルチセンターシートをファーストシートのアームレストの間に使うことで、セカンドシートにウォークスルーすることはできなくなりますが、逆にウォークスルーする必要のない場合には、小物入れやドリンクホルダーとして利用することができますので、運転席の居住性をよくしてくれます。
セカンドシートの居住性・実用性:5点
セカンドシートの快適性・実用性の総評
セカンドシートは、サードシートにウォークスルーできる二人分の独立したシートですが、シートが横にスライドするため、通路を中央にするか、サイドにするかを選ぶことができます。
セカンドシートに座るのが子供たちなら、仲良しの兄弟やお友達とくっついて座りたがるでしょうから、通路をサイドにしてベンチシートのように使えるのは助かります。
この状態なら、サードシートに乗り込むのも、中に入ってかがんだ状態で後ろへ行かなくてすむので楽ですね。
また、セカンドシートのシートベルトは、シート一体型になっているので、セカンドシートにチャイルドシートやベビーシートを取り付けた場合にも横への移動が可能です。
車体からシートベルトが出ている場合には、チャイルドシートを固定するためにシートベルトは着用したままの状態になりますからこうはいきません。
ファーストシートとセカンドシート間を自由に移動できるスマートマルチセンターシートをセカンドシートと並べて座席として使うことで、三人で並んで座ることができるようになります。
例えば子供の送迎時など多人数で乗るときには8人まで乗ることができるようになります。
子供の習い事、スポーツなどで多くの人を乗せることがある人にはいいですね。
二列目までで五人乗れるというのは、家族で乗車する際に、ミニバン独特の運転者と三列目の人との距離感もうめられるのでは、と感じました。
セカンドシートの前後移動の幅も、ヴォクシーやノア同等程度です。
かなり前まで出すことができますので、ベビーシートをセカンドシートにつけても、ファーストシートからちょっと振り返っただけで手が届く距離までくることになります。
小さな赤ちゃんを載せている場合でも、パパだけ運転席で疎外感というのも少なくなるかもしれません。
もちろん、そこまで前に出した状態で大人が座るには狭いですが、大人数の旅行やお出かけの時に、セカンドシートに子供、サードシートに大人が乗るのであれば十分な広さだと感じます
ファーストシートの背面にあるテーブルが他の車に比べて大きいのも、夕方に塾の送迎など、子供にちょっとした食事を取らせたり、おやつを食べさせたリすることのある家族にはいいですね。
新幹線のテーブルのように使えますし、さらに、タブレットホルダーにもなるというのはロングドライブでも子供たちが飽きずに乗車できていいのではないでしょうか。
サードシートの居住性・実用性:4点
サードシートの快適性・実用性の総評
ミニバンに三列目のシートがあっても、実際はセカンドシートまでしか利用せず、サードシートは荷物置きになっている場合も多いでしょう。
サードシートがなかなか活用できない理由は、サードシートへの乗り降りがたいへん面倒だからです。
サードシートは、居住性以前に乗降のしやすさが大事だといえます。
また、カーゴスペースとして使用されることが多かったため、サードシートの座り心地はイマイチなものが多かったですが、今では各社サードシートの座り心地にも配慮していますので、座り心地の面では各社同等といえるでしょう。
セレナの場合は、セカンドシートが横にスライド移動することによって、通路を助手席側スライドドアの側に設けることができます。
これによって、助手席側スライドドアからダイレクトにサードシートへの乗り降りができます。
ですから、サードシートへのアクセスは大変良いといえます。
これは、セレナの重要なウリともいえるでしょう。
大人数で乗り降りすることが多い場合これはとても便利です。
いくら広くなったとはいえ、大人が背中をかがめてセカンドシートの間を抜けるのはつらいものです。
セカンドシートにすでに誰か座っている場合は特に大変になりますが、セカンドシートが横移動することによって、セカンドシートに座っている人とぶつかることもなく大変乗り込みやすいです。
シートアレンジの種類・実用性:5点
シートアレンジの快適性・実用性の総評
ミニバンのシートアレンジも現在では「この車種にしかない!」という目新しいものはなくなってきました。
各社、3列フル乗車~3列フルフラットまで、好みのシートアレンジができると謳っています。
セレナの場合は、12パターンのシートアレンジが可能です。
例えば、郊外に住んでいて子供の習い事などのお迎え等でたくさんの友達を乗せなくてはいけない場合も出てきますよね。
そんな時にはサードシートまでフル乗車させるためのサードシートへのアクセスはセレナが一番良いといえるでしょう。
また、子どもの送迎で自転車を乗せたいという場面が出ることもあります。
そんな時にも簡単に広いスペースを作ることができるのがいいですね。
最近は、アウトドアをする機会も増えていますので、サードシートを格納してたくさん荷物を積みたいという場面も多くあるとおもいます。
セカンドシートまででの乗車人数が5名のセレナであれば、子どもが3人いても、友達とわいわいとキャンプに出かけたりする場合にも、荷室を広くとることができます。
運転に疲れて車の中でリラックスしたい場合には、サードシートを格納しなくても、前後にロングスライドさせることのできるセカンドシートを限界まで後ろに下げて、シートを倒すこともできるので、みんなはトイレ休憩、運転手さんは足を延ばしてちょっと仮眠、ということも可能になります。
ヴォクシーやノアもロングスライドでセカンドシートの前の部分をあけることはできますが、サードシートを格納する必要がありますので、ちょっと休憩、と簡単にシートアレンジをできるので楽ですね。
シートアレンジはいろいろとありますが、アレンジするのが簡単でなければ実用性があるとは言いにくいでしょう。
セレナはサードシートが床下格納のステップワゴンとは違い、跳ね上げ式なのでレバー操作だけで簡単に格納することができます。
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