トヨタが誇る最高級ミニバン「アルファード」と「ヴェルファイア」が、2015年1月のフルモデルチェンジから、3年ぶりにモデルチェンジをして2018年1月8日に発売開始されました。
このページでは、マイナーチェンジをして30系アルファード後期型へと進化したアルファードの新しい装備や、前期型から変更された点などを詳しく紹介しています。
新型アルファードで変わった点
フロントフェイスを中心にエクステリアデザインが変わった
新型アルファードでもっとも変化を感じる部分が外観デザインの変更です。
フロントフェイス
旧型ではナンバープレート上部までとなっていたフロントグリルが下に伸びて、ナンバープレート中央部付近まで大きくなり、より迫力の増した押しの強いフロントフェイスとなっています。
さらに旧型ではグリル下部が左右に広がっていくレクサスのスピンドルグリル風のデザインとなっていましたが、新型ではストレートとなり、シャープな印象になっています。
ヘッドライトはフロントグリルとつながり、少し細目のシャープなデザインとなりました。
エアロボディタイプも基本的な変更点は同じですが、特にヘッドライト・フォグランプ周りの印象が大きく変わっています。
リヤ
標準ボディもエアロボディもリアデザインでの変更は、ガーニッシュが少し変わっている程度で基本的な印象は旧型と同じです。
テールランプにはLEDシーケンシャルターンランプが採用されています。
LEDシーケンシャルターンランプ
ヘッドライト・テールランプには、LEDシーケンシャルターンランプが採用されています。
ウィンカーを出した際に内側から外側へ光が流れるように点灯する機能です。
視覚的にも目立つので周りへの視認性も向上し、おしゃれでかっこいいということで最近人気の装備となっています。
トヨタ車だとC-HRやハリアー、トヨタ以外だと、レクサスLXやRX、アウディA8やR8など、主に高級車に採用されています。
インテリアはあまり変化なし。内装色にブラック&ホワイトを追加
インテリアカラーは旧型と変わらず、フラクセンとブラックとなっており、グレードによって、内装の加飾が豪華になったり、シート表皮がファブリックや本革になったりします。
あまり大きな変化はありませんが、加飾が増えたり、シート表皮に細工が施されたりとより高級感を増した改良がされています。
また、新型から新しく設定されたエグゼクティブラウンジのエアログレード「エグゼクティブラウンジS」のみ、内装色に「ブラック&ホワイト」を選択可能になっています。
カラーバリエーションの変更
ボディカラーは以下の7色となっています。
- ブラック
- スティールブロンドメタリック
- グラファイトメタリック
- ホワイトパールクリスタルシャイン
- ラグジュアリーホワイトパールクリスタルシャインガラスフレーク
- ダークレッドマイカメタリック
- スパークリングブラックパールクリスタルシャイン
ダークレッドマイカメタリック(エアロタイプ専用色)、スティールブロンドメタリック(標準タイプ専用色)、グラファイトメタリックの3つの新色が追加されています。
また、旧型にあったシルバーメタリック、グレーメタリック、グレイッシュブルーマイカメタリックの3色は廃止されています。
第2世代トヨタセーフティセンスを全グレードに標準装備
トヨタの予防安全パッケージToyota Safety Senseの第2世代版が全車標準装備となりました。
これは、C-HRやプリウスなどに搭載されているトヨタセーフティセンスPの進化型で、トヨタブランド初となる機能が多数採用されています。
主な機能
- ハンドル操作サポート(レーントレーシングアシスト)
- 自動ブレーキ(プリクラッシュセーフティ)
- 追従ドライブ支援機能(レーダークルーズコントロール)
- 自動ハイビーム(アダプティブハイビームシステム)/オートマチックハイビーム)
- 標識読み取りディスプレイ(ロードサインアシスト)
レーントレーシングアシスト(LTA)は、車線から逸脱しそうになったときに警告したり、自動でハンドル操作でサポートします。
さらに高速道路などの自動車専用道路を走行中には、レーダークルーズコントロールによって、前車を自動で追従しながら、車線維持のためのハンドル操作をサポートします。
これにより、完全自動運転ではないものの、高速道路での運転は非常に楽になります。
衝突防止機能となるプリクラッシュセーフティでは、これまでのミリ波レーダーだけでなく、ミリ波レーダーと単眼カメラによって昼だけでなく夜でも歩行者を認識し(自転車は昼のみ)、万が一、衝突の危険があると自動ブレーキによって衝突を回避、もしくは被害軽減を行います。
その他、新しくなったトヨタセーフティセンス(第2世代版)について詳しくは下記の記事をどうぞ。
[どこが変わった?新型トヨタセーフティセンス(第2世代版)を徹底解剖(作成中)]
V6 3.5Lエンジンを刷新
エグゼクティブラウンジ、エグゼクティブラウンジS、GF、SCに搭載されている3.5L V6エンジンが主要部品を一新した新型「V6 3.5L 2GR-FKS Dual VVT-i(吸気側VVT-iW)エンジン」となりました。
トヨタ独自の燃料噴射システム「D-4S」を採用、運転状況に応じて吸・排気バルブの開閉タイミングを最適に制御するDuaI VVT-i(吸気側VVT-iW)など、トヨタブランド国内初となる最新技術を惜しみなく投入しています。
これにより、最高出力は旧型の206kW(280PS)/6,200r.p.m.から、221kW(301PS)/6,600r.p.m.へ21PSアップ。
最大トルクは、35.1kgf・m(344N・m)/4,700r.p.m.から、36.8kgf・m(361N・m)/4,600~4,700r.p.m.と1.7kgf・mアップ。
よりスムーズな加速と力強い走りを楽しめるようになると同時に、車内の静粛性もアップ。
快適な室内空間となっています。
3.5Lエンジンに組み合わせられるトランスミッションも、6速ATから8速ATへと進化。
トヨタ国内初となる「Direct Shift-8AT(8速オートマチックトランスアクスル)」により、ドライバーの思い通りに反応するダイレクトな走りを追求しています。
さらに、8速シーケンシャルシフトマチックも搭載し、オートマチックでありながらマニュアル感覚のドライビングも楽しめます。
これにより燃費性能も向上。
マイナーチェンジ前の燃費が、JC08モード燃費9.1~9.5km/Lに対し、3.5Lの大排気量エンジンでありながら、10.4~10.8km/Lと10km/L越えを実現しています。
予想・期待されていたけど変わらなかった点
2.0Lターボはなし
ハリアーに2.0Lダウンサイジングターボが搭載されたことで、アルファードのマイナーチェンジでも、3.5L V6エンジンがなくなり、2.0L 直列4気筒ターボの8AR-FTエンジンが搭載されるのでは?と噂されていました。
しかしながら、今回のマイナーチェンジでは、新型エンジン「V6 3.5L 2GR-FKS Dual VVT-i(吸気側VVT-iW)エンジン」が搭載され、2.0Lターボエンジンの採用はありませんでした。
元々、アルファードは、2.5L+モーターのハイブリッド、2.5Lガソリン、3.5Lガソリンと、パワートレインのラインアップが豊富なので、必要ないと判断だったのかもしれませんね。
とはいえ、世界的にはダウンサイジングターボの流れとなっているので今後どうなっていくかは見守りたいと思います。
グレード展開と価格
旧型との価格比較もいれる
グレード | ボディ | エンジン | 価格 |
---|---|---|---|
エグゼクティブラウンジ | 標準 | ハイブリッド | 7,358,040円 |
G "F"パッケージ | 標準 | ハイブリッド | 5,529,600円 |
G | 標準 | ハイブリッド | 4,975,560円 |
X | 標準 | ハイブリッド | 4,363,200円~ |
エグゼクティブラウンジ | 標準 | 3.5L | 7,034,040円~ |
GF | 標準 | 3.5L | 4,632,000円~ |
G | 標準 | 2.5L | 4,185,000円~ |
X | 標準 | 2.5L | 3,354,480円~ |
エグゼクティブラウンジS | エアロ | ハイブリッド | 7,508,160円 |
SR “C パッケージ” | エアロ | ハイブリッド | 5,674,320円 |
SR | エアロ | ハイブリッド | 5,119,000円~ |
S | エアロ | ハイブリッド | 4,610,520円 |
エグゼクティブラウンジS | エアロ | 3.5L | 7,183,080円~ |
SC | エアロ | 3.5L | 4,947,480円~ |
S “C パッケージ” | エアロ | 2.5L | 4,362,120円~ |
S“A パッケージ” | エアロ | 2.5L | 3,905,280円~ |
S | エアロ | 2.5L | 3,692,520円~ |
旧型との違いは?主要装備・スペック比較
3代目アルファード前期型となる2015年モデルと、3代目アルファード後期型となる2018年モデルの主要装備・主要スペックを比較表にしました。
主要装備
トヨタセーフティセンス(第2世代版)が全車標準装備となったことで、主に予防安全装備が充実しています。
2015年モデル | 新型アルファード | |
---|---|---|
プリクラッシュセーフティ | 一部グレードに標準装備 対車両のみ ミリ波レーダー方式 | 全車標準装備 歩行者(昼夜)、自転車(昼)検知機能付き衝突回避支援タイプ ミリ波レーダー+単眼カメラ方式 |
レーンアシスト | レーンキーピングアシスト(LKA) | 全車標準装備 レーントレーシングアシスト(LTA) |
レーダークルーズコントロール | 一部グレードに標準装備 | 全車標準装備 認識性能の向上、上限車速の撤廃など |
ロードサインアシスト(RSA) | × | 全車標準装備 |
アダプティブハイビームシステム(AHS) | × | 一部グレードに標準装備 |
ブラインドスポットモニター(BSM) | × | 一部グレードに標準装備 |
リヤクロストラフィックアラート(RCTA) | × | 一部グレードに標準装備 |
インテリジェントクリアランスソナー | 一部グレードに標準装備 | 一部グレードに標準装備 |
インテリジェントパーキングアシスト2 | 一部グレードに標準装備 | 一部グレードに標準装備 駐車区画線認識機能の改良、前進誘導機能の使用性向上など |
ヘッドランプ | 全車標準装備 LEDハイ/ロービーム・オートレベリング機能付&LEDクリアランスランプ | 一部グレードに標準装備 3眼ヘッドランプ LEDハイ/ロービーム・オートレベリング機能付&LEDクリアランスランプ |
インナーミラー | 自動防眩インナーミラー(一部グレードに標準装備) 防眩インナーミラー(全車標準装備) | デジタルインナーミラー(一部グレードに標準装備) |
スマートエントリー | 一部グレードに標準装備 ウェルカムパワースライドドア&予約ロック機能付+プッシュスタートシステム | 全車標準装備 運転席・助手席・バックドア/アンサーバック機能付き プッシュスタートシステム+スマートキー2個 |
主要スペック
主要スペックについて進化しているのは3.5Lモデルのみ、2.5Lとハイブリッドに関してはまったく変更はありません。
グレード構成と乗車定員に若干の変更があります。
ハイブリッド
主要諸元 | 2015年モデル | 新型アルファード | |
---|---|---|---|
グレード構成(乗車定員) | エグゼクティブラウンジ(7) G(7) G"F"パッケージ(7) SR(7) SR"C"パッケージ(7) X(7/8) | エグゼクティブラウンジS(7) エグゼクティブラウンジ(7) G(7) G"F"パッケージ(7) SR(7) SR"C"パッケージ(7) S(7) X(7/8) |
|
駆動方式 | E-Four | ||
最小回転半径 m | 5.6~5.8 | ||
JC08モード燃費 km/L | 18.4~19.4 | ||
最低地上高 mm | 160~170 | ||
室内 | 長 mm | 3,210 | |
幅 mm | 1,590 | ||
高 mm | 1,400 | ||
エンジン | 型式 | 2AR-FE | |
総排気量 L | 2,493 | ||
最高出力 kw(PS)/r.p.m. | 112(152)/5,700 | ||
最大トルク N・m(kgf・m)/r.p.m. | 206(21.0)/4,400~4,800 | ||
システム最高出力 kw(PS) | 145(197) | ||
フロントモーター | 最高出力 kW(PS) | 105(143) | |
最大トルク N・m(kgf・m) | 270(27.5) | ||
リヤモーター | 最高出力 kW(PS) | 50(68) | |
最大トルク N・m(kgf・m) | 139(14.2) | ||
サスペンション | フロント | マクファーソン・ストラット式コイルスプリング | |
リヤ | ダブルウィッシュボーン式コイルスプリング |
2.5L
主要諸元 | 2015年モデル | 新型アルファード | |
---|---|---|---|
グレード構成(乗車定員) | G(7/8) S(7/8) S"C"パッケージ(7) S"A"パッケージ(7) X(8) | G(7) S(7/8) S"C"パッケージ(7) S"A"パッケージ(7) X(8) |
|
駆動方式 | 2WD/4WD | ||
最小回転半径 m | 5.6~5.8 | ||
JC08モード燃費 km/L | 11.4~12.8 | ||
最低地上高 mm | 160~170 | ||
室内 | 長 mm | 3210 | |
幅 mm | 1590 | ||
高 mm | 1400 | ||
エンジン | 型式 | 2AR-FE | |
総排気量 L | 2493 | ||
最高出力 kw(PS)/r.p.m. | 134(182)/6,000 | ||
最大トルク N・m(kgf・m)/r.p.m. | 235(24.0)/4,100 | ||
サスペンション | フロント | マクファーソン・ストラット式コイルスプリング | |
リヤ | ダブルウィッシュボーン式コイルスプリング |
3.5L
主要諸元 | 2015年モデル | 新型アルファード | |
---|---|---|---|
グレード構成(乗車定員) | エグゼクティブラウンジ(7) GF(7) SA(7) SA"C"パッケージ(7) | エグゼクティブラウンジS(7) エグゼクティブラウンジ(7) GF(7) SC(7) |
|
駆動方式 | 2WD/4WD | ||
最小回転半径 m | 5.6~5.8 | ||
JC08モード燃費 km/L | 9.1~9.5 | 10.4~10.8 | |
最低地上高 mm | 160~170 | ||
室内 | 長 mm | 3,210 | |
幅 mm | 1,590 | ||
高 mm | 1,400 | ||
エンジン | 型式 | 2GR-FE | 2GR-FKS |
総排気量 L | 3,456 | ||
最高出力 kw(PS)/r.p.m. | 206(280)/6,200 | 221(301)/6,600 | |
最大トルク N・m(kgf・m)/r.p.m. | 344(35.1)/4,700 | 361(36.8)/4,600~4,700 | |
サスペンション | フロント | マクファーソン・ストラット式コイルスプリング | |
リヤ | ダブルウィッシュボーン式コイルスプリング |
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