【新型アルファード】ハイブリッド?ガソリン2.5・3.5?※エンジンによる違いと選び方

アルファード

新型アルファードでは2.5L直4エンジンのガソリン車、3.5L V6エンジンのガソリン車、そして2.5L直4エンジンにフロントとリヤ2モーターによるハイブリッド車がラインアップされています。

このページでは2.5Lガソリン、3.5Lガソリン、ハイブリッドそれぞれのエンジンのコストや走行性能の違いを比較し、どのエンジンタイプを選ぶか迷っている方の参考になる情報を解説しています。

それぞれのエンジンのスペック・違い

エンジン主要諸元表

ハイブリッド 2.5L 3.5L
エンジン型式・レイアウト 2AR-FXE
直列4気筒DOHC
2AR-FE
直列4気筒DOHC
2GR-FKS
V型6気筒DOHC
総排気量(cc) 2493 2493 3456
ボア✖ストローク(mm) 90.0✖98.0 90.0✖98.0 94.0✖83.0
圧縮比 12.5 10.4 11.8
最高出力(ps/rpm) 152/5700 182/6000 301/6600
最大トルク(Nm/rpm) 21.0/4400~4800 24.0/4100 36.8/4600~4700
JC08モード燃費(km/L) 18.4~19.4 11.4~12.8  10.4~10.8
使用燃料 無縁レギュラーガソリン 無縁レギュラーガソリン 無縁プレミアムガソリン
フロントモーターの最高出力 105kW(143ps)
フロントモーターの最大トルク 270Nm(27.5kgm)
リヤモーターの最高出力 50kW(68ps)
リヤモーターの最大トルク 139Nm(14.2kgm)
トランスミッション  ハイブリッドトランスアクスル
(6速シーケンシャルシフトマチック)
スーパーCVT-i Direct Shift-8AT
駆動方式 E-Four FF/2WD
4WD
FF/2WD
4WD

ハイブリッド

アルファードのハイブリッドシステム

アルファードのハイブリッド車のエンジン構成は、2.5L直列4気筒DOHCにフロントとリヤの2モーターとなっています。
この構成はハリアーやレクサスNXのシステム構成とほぼ同じとなっています。

ハイブリッドシステムはプリウスやアクア等でもおなじみのトヨタ独自のTHS-II (Toyota Hybrid System II) 方式E-Four(電気式四輪駆動)となっています。
先代アルファードよりも低速トルクを15%程度強化したトルクカーブとなっているので、発進時のレスポンスがよくスムーズな発進が可能となっています。

バッテリーはニッケル水素バッテリーで先代モデルでは中央配置だったのをフロントシート下に配置したことでセンターコンソールに十分な容量を確保し、室内のスペース効率を高めています。
しかしそのせいでガソリン車の一部グレードに搭載されている助手席スーパーロングスライド機能がハイブリッド車には搭載されていません。

JC08モード燃費は18.4~19.4km/Lとリッター20kmに迫る低燃費を実現しています。

2018/1のマイナーチェンジでの変更点はありません。

2.5L

アルファード2.5Lエンジン「2AR-FE型」

2.5Lガソリンタイプに搭載されているエンジンは2代目アルファードに搭載されていた2.4L直列4気筒エンジン「2AZ-FE型」よりも強力になった最新型の「2AR-FE型」に換装されています。
このエンジンはトヨタが北米向けに販売しているカムリ、サイオンtC、レクサスESなどに搭載されているもので、日本国内向けに搭載されたのはアルファード/ヴェルファイアが初めてとなります。

2代目モデルの「2AZ-FE型」よりも最大トルクが12ps/1.2kg強力になり、車重は60kg前後増加したものの加速力は向上しており、スムーズで力強い発進力を発揮しています。
0-100km/h加速タイムだと、2代目が11.8秒に対して、3代目で11.3秒になっています。

排気量は増えましたが、高効率吸気ポートやコンパクト燃焼室の採用、圧縮比最適化などの各種改良によって燃費は良くなり、先代モデルより1~2km/Lほど向上しています。

アイドリングストップ機能も追加されており、車両重量1,990kg以下の2.5L・2WD車にアイドリングストップ機能を装着すれば最大12.8km/とLLクラスミニバンではトップクラスの低燃費を実現しています。(アイドリングストップは4WDは標準装備、2WDはメーカーオプション)

2018/1のマイナーチェンジでの変更点はありません。

3.5L

 

3.5Lエンジンは2018/1のマイナーチェンジで進化、主要部品を一新した新型「V6 3.5L 2GR-FKS Dual VVT-i(吸気側VVT-iW)エンジン」となりました。

最高出力は旧型の206kW(280PS)/6,200r.p.m.から、221kW(301PS)/6,600r.p.m.へ21PSアップ。
最大トルクは、35.1kgf・m(344N・m)/4,700r.p.m.から、36.8kgf・m(361N・m)/4,600~4,700r.p.m.と1.7kgf・mアップ。

トランスミッションもトヨタ国内初となる「Direct Shift-8AT(8速オートマチックトランスアクスル)」を採用。

燃費性能も向上し、3.6Lの大排気量エンジンでありながら、10.4~10.8km/Lとなっています。
高速走行時でも回転域が低くなるため車内の静粛性が高いのも魅力です。

選び方のポイント

ハイブリッド、2.5L、3.5Lそれぞれのパワートレーンごとに違いがはっきりしているので、「目的」「用途」「好み」に応じて選びやすいです。

それぞれの特徴を簡単にまとめると、

2.5L

多人数を乗せて高速道路の上りや合流などではパワー不足を感じる場面もある。
アクセルを踏み込んだときのCVTの回転音や4気筒のエンジン音により車内の静粛性は他の2タイプよりも落ちる。

などのデメリットはあるものの、軽快な加速、手応えのあるステアリングなど走行性能のバランスも良く、車両本体価格は一番安い。

コスト・走行性能・乗り心地など一番バランスがいいタイプです。

ハイブリッド

2.5Lでは加速時に物足りないと感じるシーンでも低速トルクを強化されたモーターの補助でスーと滑るような走り出しを味わうことができます。
信号待ちからの加速時など一番利用シーンとして多いであろう街乗り時に恩恵を受けるメリットは大きいです。

またなんといってもハイブリッドならではの車内の静粛性・燃費の良さは抜群です。

デメリットは車両本体価格の高さ。
同グレードの2.5L(4WD)と比較すると50万円以上の価格差があります。
ただしエコカー減税もきちんと計算に入れると実質的な価格差は縮まります。

3.5L

スムーズでパワーのある加速、高速巡航時での高い静粛性など走行性能は抜群。
直進ならスポーツカーにだって負けない(?)速さを体感できるかもしれません。

デメリットはやはり車両本体価格・維持費を含めたコストの高さ。
燃費は3タイプの中で一番悪く、しかもハイオク。

大人数を乗せて高速道路も余裕を持って走りたい、ミニバンでもV6エンジンの走りを楽しみたい、などコストを無視してでも、余裕のある運転を楽しみたい人向け。

エコカー減税も考慮に入れる

自動車取得税は2018年4月1日~、自動車重量税は2018年5月1日~の登録分からエコカー減税はさらに引き下げられるので購入時期には注意しましょう。
相変わらずハイブリッド有利で、ガソリン車はさらに減税が減っていく方向なので、実質的なハイブリッドとの初期費用の価格差は広がることになりました。

ハイブリッドにするか、2.5Lガソリンにするか悩んでいる人や、車両本体価格の高さでハイブリッドを諦めて2.5Lにしようかな?という人も、必ず自動車重量税などの法定費用とエコカー減税を含めた総額を見積もりしてもらってから価格比較をするようにしましょう。

エンジン別エコカー減税対応表

エンジン 自動車重量税 自動車取得税 自動車グリーン税制
(登録翌年度)
ハイブリッド 全額免除 全額免除 75%軽減
ガソリン車 25%軽減 20%軽減 軽減なし

※自動車取得税:2018年3月31日、自動車重量税:2018年4月30日の取得時までの場合

ハイブリッドか、2.5Lガソリンかを初期コスト・維持費から比較検討してみる

3.5Lはコストを無視してでも走りを楽しみたい人向けということで、ハイブリッドか2.5Lかで悩む人が多いと思います。

同グレードならハイブリッドの方が装備が良い点、モーターがある分実質的には2.7L程度のパワー、静粛性、燃費の良さなどを踏まえて、当サイトでのオススメはハイブリッドです。

ネックとなるのが車両本体価格の高さですが、2.5Lとハイブリッドではエコカー減税率が大きく違ってくるため法定費用も含めた金額で考える必要があります。

まずエコカー減税を含めた初期費用の差を出します

※販売店手数料、リサイクル料金、自賠責保険、自動車税は金額に違いがないため含まず
※自動車重量税、自動車取得税はエコカー減税適用後の金額

グレード・エンジン等 価格 自動車重量税 自動車取得税 合計
X
(8人乗り、2WD、アイドリングストップ追加)
3,410,640円 22,500円 67,000円 3,500,140円
Xハイブリッド
(8人乗り)
4,363,200円 0円 0円 4,363,200円
X
(8人乗り、4WD)
3,603,960円 22,500円 72,000円 3,698,460円

X(8人乗り、2WD、アイドリングストップ追加)とハイブリッドX(8人乗り)の差額は863,060円。
X(8人乗り、4WD)とハイブリッドX(8人乗り)の差額は664,740円となります。

次に燃費の違いから1kmあたりのガソリン代を出します

※実燃費をカタログ燃費✖85%で計算
※ガソリン価格を1Lあたり133円で計算(平成21年5月25日~平成28年9月5日までの全国ガソリン価格平均より算出

グレード・エンジン等 燃費 実燃費 1kmあたりのガソリン代
Xハイブリッド
(8人乗り)
19.4 16.49 8.07円
X
(8人乗り、2WD、アイドリングストップ追加)
12.8 10.88 12.22円
X
(8人乗り、4WD)
12.0 10.2 13.04円

最後に本体価格の差とガソリン代の差が入れ替わる走行距離を求めます

Xハイブリッド(8人乗り)とX(8人乗り、2WD、アイドリングストップ追加)の場合

グレード・エンジン等 初期費用の差額 走行距離 ガソリン代 ガソリン代の差額
Xハイブリッド
(8人乗り)
+863,060円 207,966km 1,678,285円 863,059円
X
(8人乗り、2WD、アイドリングストップ追加)
2,541,344円

Xハイブリッド(8人乗り)とX(8人乗り、4WD)の場合

グレード・エンジン等 本体価格の差額 走行距離 ガソリン代 ガソリン代の差額
Xハイブリッド
(8人乗り)
+664,740円 133,750km 1,079,362円 664,738円
X
(8人乗り、4WD)
1,744,100円

まとめ

Xハイブリッド(8人乗り)とX(8人乗り、2WD、アイドリングストップ追加)の場合だと207,966km以上走れば本体価格の差額と燃料費の差額が入れ替わる計算になります。

Xハイブリッド(8人乗り)とX(8人乗り、4WD)の場合だと133,750kmとなります。

1年間の走行距離を15,000kmだとすると、9年~13年で差額が埋まる計算になります。
先に書いたようにハイブリッドは実質2.7Lのエンジンパワー、静粛性の高さ、ベースグレードのXでも7人乗り選択可能など同グレードでも装備が良い点など、燃費以外のメリットも大きいので、初期費用の差額を燃料代で取り返すことをあまり考えないのであればハイブリッドを選ぶメリットは大きいです。

走行距離が年間15,000kmを大幅に下回るようだったり、ハイブリッドの静粛性などにあまり魅力を感じていないなら、2.5Lを選択肢に入れた方がいいかもしれません。

また5年、10年と乗り潰す予定ではなく、1~3年など数年で売却する予定の場合、ハイブリッドよりも2.5Lの方が残価率が高くリセールバリューが高いのでそのような場合も2.5Lを選んだ方がいいでしょう。

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